太陽光発電のPPAの仕組みとは?種類について解説
更新日時:2021.07.30
PPAとは
PPAとは、「Power Purchase Agreement」の略であり、直訳すると「電力購入契約」となりますが、発電事業者側の視点から「電力販売契約」と訳されることもあります。
かつては、大手電力会社が発電事業者から電気を購入する卸売り契約として締結されるものが一般的でしたが、最近では企業需要家が直接の買い手となるコーポレートPPAが数多く締結されています。
本来のPPAと昨今日本で「PPAモデル」と称されるものでは、意味合いが異なっています。これより先は「PPAモデル」や「オフサイトPPA/オンサイトPPA」、「フィジカルPPA/ヴァーチャルPPA」に関して、解説していきましょう。
PPAモデルとは
PPAモデルとは、「太陽光発電設備の無償設置」というビジネスモデルです。需要家の所有する敷地や屋根のスペースなどをPPA事業者に提供し、PPA事業者がそのスペースに無償で太陽光発電設備を設置します。そこで発電された電力を需要家が消費し、使用した電気料金をPPA事業者に支払うシステムです。これは「太陽光発電の第三者所有モデル」とも呼ばれます。
FIT制度のないアメリカで確立され、アメリカの住宅用太陽光発電の普及を加速させました。需要家の敷地内に太陽光発電設備を設置し電力を供給する仕組みなので、電力会社の送配電網を使用せず、託送料がかからないというメリットがあります。そのため日本国内でも十分な経済性が確保でき、導入が進んでいます。
オンサイトPPAとオフサイトPPA
「オンサイトPPA」とは需要家施設の屋根や隣接する土地(オンサイト)に太陽光発電設備等を設置して、電力を供給する契約です。現在日本国内では、「オンサイトPPA」が主流となっています。
これに対して、「オフサイトPPA」とは、物理的に近接していない遠隔地に発電設備を設置し、公共の送配電網を通じて電力を供給する契約です。現在国内では普及していませんが、2021年3月31日に国内初のオフサイトPPA締結が発表され、今後国内でも増えていくと思われます。
フィジカル(physical)PPAとヴァーチャル(virtual)PPA
「フィジカルPPA」とは、上記オンサイトPPAやオフサイトPPAのように、電気そのものと環境価値を一体のものとして需要家が購入する仕組みです。
それに対し、「ヴァーチャルPPA」とは電気そのものと環境価値を分離して考え、別々に取引される仕組みです。実際に、アメリカなど海外では、米アップルやマクドナルドなど契約実績があります。しかし、現在(2021年7月16日時点)、日本では需要家が電気や環境価値(非化石証書)を直接購入することは認められていないため、発電事業者と需要家の間に小売り電気事業者やアグリゲーターが介在することになると予想されています。
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