BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)とは
更新日時:2024.09
1. はじめに
近年、地球温暖化などの環境問題が深刻化し、省エネルギーがますます重要視されています。他部門(産業・運輸)が減少する中、特に建築物部門のエネルギー消費量は著しく増加し、現在では全体の1/3を占めており(*1)、そのエネルギー効率を改善することが求められています。日本でもエネルギー消費を抑えつつ快適な生活環境を維持するために、建物の省エネルギー性能が大切にされるようになりました。その中で注目されているのが「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」です。
- ※1国土交通省 建築物省エネ法の概要より
2. BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)とは
BELSとは建築物の省エネルギー性能を客観的に評価し、その結果を表示する制度です。この制度は建物を新築・改修する際に、そのエネルギー効率がどれだけ優れているかを評価し、星の数で表示されます。建物のエネルギー性能を見える化することで、省エネルギーを促進する一環として作られました。
BELSの主な目的は建物のエネルギー消費量を抑え、環境負荷を軽減することです。これにより、建物の所有者や利用者が省エネの重要性を意識し、エネルギー効率の高い建物が増えていくことが期待されています。
3. BELSの評価方法
BELSの評価は主に建物の断熱性能や設備のエネルギー効率をもとに行われます。評価は専門の評価機関が行い、その結果は星1つから星5つまでの評価で示されます。星が多いほど省エネルギー性能が高い建物であることを意味します。
例えば、一般的な住宅がBELS評価を受けた場合、断熱材の質や窓ガラスの性能、空調設備のエネルギー消費量などがチェックされます。そして、これらの要素を総合的に判断し、省エネルギー性能がどの程度高いかを評価します。
4. BELSのメリット
省エネルギー建築物としての認知向上
BELSを取得した建物は省エネルギーに優れた建物であることが証明されます。これにより、持続可能な社会に貢献する建物として認識されやすくなります。
資産価値や市場競争力の向上
BELS評価を受けた建物は省エネ性能が高いため、資産価値が上がる傾向にあります。また、エネルギー効率が高い建物は、運用コストが抑えられるため、企業や個人にとっても魅力的です。
CO2削減効果
BELS取得により省エネルギー性能が高まれば、それに伴いCO2排出量が削減されます。これにより、地球温暖化対策にも貢献できます。
5. 企業や家庭におけるBELSの導入例
BELSは企業のオフィスビルから公共施設、一般住宅まで幅広く導入されています。例えば、ある大手企業のオフィスビルでは、省エネ設備を導入したことで、BELSの高い評価を受けました。その結果、電気代の削減やCO2排出量の低減が実現し、企業の環境への取り組みが評価されました。
一方で、一般家庭でも断熱性を高めた住宅や高効率の設備を導入することで、BELS評価を受け、快適でエコな生活を実現しています。このような例は、今後さらに増えることが予想されます。
6. BELS取得の手順
BELSを取得するためには、まず評価機関に申請を行います。申請には建物の設計図やエネルギー性能に関するデータが必要です。評価機関はこれらの資料をもとに建物のエネルギー効率を評価し、その結果を建物の所有者に通知します。評価が完了すると星の数で省エネルギー性能が表示され、BELSマークが交付されます。
このBELSマークは、建物の省エネ性能をアピールするための重要な証明書となります。
7. まとめ
BELSは建物の省エネルギー性能を客観的に評価することで、持続可能な社会を支える制度です。建物の省エネルギー性能を向上させることで、地球環境への負荷を減らし、快適な生活環境を実現できます。
ヤンマーエネルギーシステムは、省エネルギー設備の開発・販売・サポートに加え、省エネルギーに関する専門知識と豊富な経験を活かし、企業や個人向けに最適なエネルギーソリューションを提供しています。省エネルギー施策ついて詳しく知りたい方は、ぜひヤンマーエネルギーシステムまでお気軽にお問い合わせください。
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