カーボンニュートラルとは何だ!?
更新日時:2021.07.30
カーボンニュートラルとは、21世紀になり、よく耳にするようになった環境問題に対する取り組みの言葉の1つです。最近では、菅首相が「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と表明し、注目を浴びた言葉でもあります。
カーボンニュートラルとは?
カーボンニュートラル(carbon neutral)とは、“一連の人為的活動を行った際に、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量である“という意味です。このようにライフサイクル全体で見たときに、CO2の吸収と排出がプラスマイナスゼロになる状態をカーボンニュートラルといいます。
世界のカーボンニュートラルへの取組み
日本を含め、2050年までのカーボンニュートラルに同意した国は世界の60%にあたる123か国あり、各国とも目標達成に向けた多大な設備投資に意欲を示しています。
アメリカのバイデン大統領は、2035年の電力脱炭素の達成、2050年以前のネット排出ゼロや、クリーンエネルギー等のインフラ投資に、4年間で2兆ドル投資する計画を発表しています。
また、中国の習近平国家主席は、2060年カーボンニュートラルを目指すと表明しています。EVやFCV等の脱炭素技術の産業育成に注力し、2020年の新エネ車の補助金予算は4,500億程度確保しました。
さらに、EUでは「2050年までにカーボンニュートラル達成」を目指し、CO2削減目標を2030年に1990年比少なくとも55%とすることを表明しています。
日本政府のカーボンニュートラル戦略
日本でも、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて「グリーン成長戦略」を打ち出しています。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に2兆円の「グリーンイノベーション基金」を創設し、企業を今後10年間、継続して支援していく方針です。さらに、脱炭素化の効果が高い製品への投資を優遇が考えられます。税制面では、企業の脱炭素化投資を後押しする大胆な税制措置を行い、10年間で約1.7兆円の民間投資創出効果を目指しています。
具体的には、「カーボンニュートラルに向けた投資促進税制」をつくります。例えば、脱炭素化の効果が高い製品(燃料電池、洋上風力発電設備の主要専門部品など)をつくるための生産設備を導入した場合、一定の税の優遇がうけられるようになります。
企業にも求められるカーボンニュートラルの考え
カーボンニュートラルを実現しようというのは、国だけではありません。企業レベルでも達成を目指す必要があります。
多くの企業で、製品の原料調達、製造からサプライチェーン、さらには製品ライフサイクルまでありとあらゆる事業活動において、カーボンニュートラルを目標に活動しています。
企業がカーボンニュートラルに取り組むには、まず自社内のエネルギーやCO2排出量を明確に把握する必要があります。その上で削減目標を定め、省エネに取り組みます。それに加え、太陽光やバイオマスなどの再エネの導入。それでも、賄えない場合にはJクレジットなどの「排出権の購入」などの手段を利用して、間接的に温室効果ガスを吸収することで埋め合わせます。このように段階的に取組むことで企業でのカーボンニュートラルの実現につながります。カーボンニュートラルへの挑戦は、経済性と環境性の両立によって、加速度的に普及すると考えられています。すでに、国内大手72社が「カーボンニュートラル宣言」し、実現目標を設定しています。
ヤンマーではカーボンニュートラルに向けた取り組みとして、バイオマス発電などに力を入れています。お客様の様々な課題解決に向け、弊社として最大限サポートしていきたいと考えております。ご興味がありましたら、是非お問い合わせください。
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