J-クレジット制度が生み出すバイオ炭の可能性
更新日時:2020.12.25
今注目のJ-クレジットとは?
J-クレジット制度とは、国が認証する環境保護対策のひとつです。
省エネ機器や再エネの導入などの取り組みによる、CO2の排出削減量や吸収量を「クレジット」として取引することが可能です。
2018年10月4日時点、J-クレジット登録件数は742件となっており、認証件数は延べ556件となっています。
これまで取引されていたクレジットの大半は京都クレジット(京都議定書で定められたもの)でしたが、京都クレジットの償却期間が終了し活用できなくなりました。そこで、近年J-クレジット制度への問い合わせや売買が増加しています。また、需要の高まりに応じて、平均落札価格も上昇しています。今後もクレジットの“創出”と“利用”の双方を活性化し、低炭素社会を促進していくことが重要となります。
J-クレジットで得られるメリットとは?
創出者(売る側)ができること
- ランニングコストが低減できる
- クレジットの売却益を得ることができる
- 地球温暖化対策への取り組みに対するPR効果が期待できる
- 新しいネットワークを作ることができる
- 組織内の意識改革・社内教育につながる
購入者(買う側)ができること
- 環境貢献企業としてPRできる
- 企業評価の向上が期待できる
- 製品・サービスの差別化ができる
- ビジネス機会の獲得・ネットワークの構築ができる
環境にやさしい「バイオ炭」が新たにJ-クレジットに追加
バイオ炭とは?
バイオ炭とは農林業の廃棄物や廃木材、食品廃棄物などの有機物(バイオマス)の炭素化による生成物です。
地球温暖化をもたらす二酸化炭素を土壌や水中に長期間にわたり封じ込め、CO2排出量を削減することができます。また、大気中の二酸化炭素は植物が行う光合成によって有機炭素となり、植物の中に貯蔵されていきます。それを炭化することによって化学的に安定な炭素に変え、土壌や水に入れるだけで、土壌改良や水質浄化につながり、農作物や樹木などの生長促進となります。そこにバイオ炭が注目を集める理由があります。
実際、バイオ炭は世界では徐々に浸透しています。アメリカ、オセアニアを中心に研究が進んでおり、バイオ炭を土の中に入れると通気性、透水性が良くなり植物の生育が良くなります。「不毛の地だった山の斜面に植物が育ってきた」、「メタンガスを抑えられた」などの研究報告が上がってきています。
ヤンマーでは、もみ殻からバイオ炭(くん炭)を取り出すもみ殻発電システムを開発しています。農家の大きな負担となっているもみ殻処理を解決し、電気、熱、バイオ炭を取り出すことが可能です。また、生成されたくん炭を農地に散布することで循環型農業や脱炭素社会を実現させることができます。ご興味がある方は試算ページからお気軽にお問い合わせください。
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