『エコトラリンク』とは・・・?
エコトラリンクとは、トラクター側のコントローラと作業機側のコントローラをダイレクトにつなげるシステム。トラクターと作業機との間で、双方向に様々な情報をやり取りすることで、操作性や作業性能などにおいて高度な制御が可能となります。
『エコトラリンク』のしくみ
エコトラリンクに欠かせない、CAN通信(Controller Area Network)搭載トラクター
CAN通信とは、機械の内部で電子回路や各装置を接続するためのネットワーク規格のことです。
CAN通信搭載のトラクターでは、各コントローラをCAN通信で接続し、情報交換することで、エンジン・メーター・トランスミッション・ヒッチなどが統合制御されています。エコトラリンクではCAN通信を作業機側のコントローラまで広げることで、作業機側との連携が可能になります。しかも設定は、作業機のAGポート対応カプラをトラクターに接続するだけで簡単です。
今までは…
複数のコントローラやモニター等が別々に制御していました。
CAN通信では…
コントローラ同士の情報を通信し、統合制御できます。
エコトラリンク = CAN通信(Controller Area Network)搭載トラクター×作業機
エコトラリンクは、このCAN通信で統合制御されたトラクター側のコントローラと、作業機側のコントローラを相互につなげるシステムです。
トラクター側からはエンジン回転数やPTO回転数、車速などの情報を作業機側へ、作業機側からは作業に適したエンジン回転数やPTO回転、車速などをトラクター側へ送ります。
『エコトラリンク』作業別メリット
施肥作業(ブロードキャスタ)
施肥作業が高精度に!
- 作業速度に応じて、散布量をコントロールできるから、均一散布ができます。
- 車速の調整が不要なため、オペレータの負担を軽減できます。
- 散布量の自動制御で大規模ほ場でも高精度な作業を実現します。
操作がシンプルに!
- トラクターの操作レバーでシャッター開閉や散布量の増減操作ができます。
- カラーモニターで、作業機の10a当たり設定散布量と、分当たり設定落下量が確認できます。
対応作業機がぞくぞく登場!
●ブロードキャスタ
整地・運搬作業(ドッキングローダ)
適正作業状態を維持できるから、疲労軽減・効率アップ!
- ローダの位置を記憶させることができるオートスタンバイ機能付き。設定位置までローダが自動で動いて停止するので、レバー操作の負担を軽減できます。
- 同じ動作を繰り返す作業の能率が大幅に上がります。
トラクター連動機能で、シンプル操作!
- ローダ側の操作レバースイッチで、トラクターのエンジン回転数の増減が可能。最高速度のアップ・ダウンも行えます(トラクター副変速1のみの作動)。
- 倍速禁止機能や、ローダの上昇・スクイ操作に連動して設定した最大エンジン回転数まで自動的に回転数を上げるオート機能を装備しています。
作業状態がひと目で確認できる!
- トラクターのカラーモニターに、各機能の設定やアーム高さ、ダンプ角度を表示。作業状態が、ひと目で確認できます。
対応作業機
●ドッキングローダ FL4070MC
梱包作業(ロールベーラ)
常に最適速度作業で高能率!
- 草が詰まりそうなときなど一定の負荷を越えると、ドロップフロアシステム(草詰まり防止自動制御装置)が作動し、エコトラリンクで自動減速。負荷が戻ると、再び車速が自動で復帰するので、常に最適速度で作業が行えます。
自動化の幅が広がり、操作の手間が省ける!
- ベール満了が近付くと、エコトラリンクによって自動で減速。車速制御の自動化が実現しました。オペレータが満了ごとに速度を落とす必要がなく、操作の負担が軽減されます。
トラクターから降りずにラクラク操作
- トラクターのカラーモニターに、ベール個数・成形状態・負荷・梱包圧を表示。作業中でも作業状態がひと目で確認できます。
- 操作ボックスでは梱包圧の調節などがトラクターから降りることなく行えます。
対応作業機
●エコトラリンク対応 中型ロールベーラ TCR2250ANY
株式会社IHIアグリテック