そして、土壌微生物は、自ら相手の微生物の生育を阻害する物質を生産し、スペースを取りあったり、エサを奪い合ったりしながら拮抗します。
一方、お互いに共存するものもあり、増減を繰り返すことで種類と個体数のバランスを保っています。
これを土壌微生物の多様性といいます。
多様性が失われ、バランスが崩れた土壌は、植物の病害や生育不良を招きます。多様性を保つことは、良好な生育環境をつくる上で大切なことです。
私たち人間の腸内細菌も同様に、多様性のバランスが保たれることで健康が維持されています。
そこでVol.2では、土壌微生物の働きと病害の回避方法、有機物の正しい利用による生育環境の作り方について解説します。