所属機関:秋田県立大学 木材高度加工研究所
専門分野:林産学
大学の先輩や友人に山岳部やワンダーフォーゲル部、山スキー部のOBや現役部員がたくさんいて、山に連れて行ってもらったことがきっかけかもしれませんね。
卒論で取り組んだ、てこの原理で木にぶら下がって生きている木の強度を非破壊で測定する、というテーマが面白かったのが林産学の研究を続けることになった決め手でしょうか。
申請にあたって、自分の研究の良さを理解してもらうように書くことが必要で、これは論文にも同じことが言えると思います。論文の場合は専門の方が審査しますが、助成申請ではさまざまな専門分野の選考委員が審査するので、よりわかりやすくていねいに書くことが大切だと思います。ていねいというのは易しい言葉でという意味ではなく、難しい言葉を使っていても、伝えたいという気持ちを文章の中に入れ、正しいことばでわかりやすく表現してほしいですね。
そうすると文章もおのずと変わってくるはずです。ラブレターを書くようにというのがぴったりするかもしれませんね。自分の思いを力ずくで書くだけではなく、言葉の選び方やつながりなど相手がどう思うかを考えながら書いてほしいです。もちろん科学的な申請なので、何が楽しく何が面白いかのポイントをきちんと押さえる必要があります。また、助成する側が何を求めているのかをよく考えてほしいですね。限られた字数の中で言葉だけ趣旨に寄せると浮いてしまうので、選考の過程ですぐにわかってしまいます。対象となる研究助成ごとに見方や書き方を変えて自分の研究内容が表現できるようになると、研究に対する理解も深まり、研究費をより獲得できるようになるので、いろいろなところに何度も挑戦してほしいですね。HPにはこのインタビュー記事をはじめ、申請に関する多くのヒントが記載されていますので、募集要項以外もよく確認してください。