所属機関:北海道大学 大学院環境科学院 生物圏科学専攻
北方生物圏フィールド科学センター
専門分野:家畜生産生態学
海外青年協力隊として海外にも行きたかったのが、大学の農学部で畜産を学ぶきっかけです。進学後ボート部に入部し筋トレをする中で筋肉の発達に興味を持ち、家畜の筋肉がどのように成長するのかを解剖学的知見から解明する研究室に進みました。キャンパス内で3年ほど助手を務めた後、農学部附属農場で17年間大学牧場の現場にいました。
当時地元でも課題となっていた耕作放棄地の対策として、和牛に雑草を食べさせてみましたが思うように肥育できませんでした。
そんな中、代謝プログラミングという胎児期や新生児期に栄養状態を変えて放牧をする実験を始めたところ、体重や肉質に変化が見られ、いかに栄養価の低い放牧条件下で、どのように肥育効率をあげられるかについて取り組むようになりました。また、放牧肥育の過程で脱柵や逃亡に対する管理方法として、発信機での個体位置確認や個別自動給餌にも取り組み、広域な山間地での多頭管理のためGPS等の衛星データを利用した測位やリモートセンシングでの放牧牛測位や放牧地バイオマス測定など、データをAIで解析する放牧管理飼育試験にもつながっていて、スマホ一つでウシ飼いができるようにすることを目指しています。