所属機関:東北大学 名誉教授
専門分野:土壌肥料学
全部で5ヘクタールあります。そのうち今年は約3.5ヘクタールが稲作で、先週田植えが終わったところです。実際に農業をやる中で現役時代に学んだこと、あるいは講義で説明したことを考えてみたり検証したりしております。
例えば水田に水を張る際に減水深に留意してかん水する必要があります。過去の研究から、稲の生育にとって理想の減水深は2~3cm/1日だと言われております。一方で近年の除草剤は土の表面に薄膜をつくって、雑草が出芽したときにこの膜に触れ枯れさせるものですが、薄膜を均一に形成させるために水深を5~7cmとし、かん水せずに3~7日維持しなければなりません。そうすると理想の減水深の水田では、このような除草剤が上手く使えないということが実際に稲作をやってみて気づきました。しかしながら平地にある水田の減水深が大体1~2cm程度しかないので除草剤散布には問題ないのですけどね。
YESSAの全ての助成方針は国連がSDG’sに掲げている17の目標の多くに当てはまり、現在取リ組むべき重要な課題であり、申請者の理解も行き届いているようで、方針とずれているテーマはあまりありませんでした。ただ、ごく少数ではありますが、「生産性向上」を中心においている申請テーマが見受けられましたが、少し助成対象から外れていると判断し評価を下げております。