所属機関:九州大学 大学院農学研究院 教授 農学博士
生命機能科学専攻 微生物遺伝子資源学研究室
専門分野:応用微生物学
以前、乳酸菌のウイルス(ファージ)の研究をするためにニュージーランドへ行きました。ところがニュージーランドは火山が多く、途中から火山付近の熱いエリアに生息する好熱菌に興味を持ち、サンプリングするようになりました。それが好熱菌との出会いとなりました。
そして、その時から自然環境下にあるものを上手く利用して人々の健康や幸福に結び付け、役に立つようにできればいいのではと考えるようになりました。
本来ウイルスは50℃くらいで死滅するのですが、温泉の中には100℃でも生きているウイルスが生存しています。熱に強いウイルスがなぜいるのか・・・。原始の地球上は高温だったと言われていますが、元来高熱に強い種が地球上に存在しており、現在の大気温度の変化に順応してきたのであろうと考えられます。ウイルスは生命進化の鍵を握っていると考えられていますが、こういうことからも本当に自然っておもしろいなあと思います。
まず次の3つの視点で評価しています。
①専門外の人間が読んでも理解できる内容になっているのか
②申請テーマの課題を解決することでどんなメリットがあるのか
③社会にどういう風に貢献できるのかが明確に書かれているか
そして専門外の人間が読んですぐ伝わるのが、申請者の熱意です。『この研究資金がどうしても必要だと伝わってくるかどうか』が評価ポイントとして重視しています。例えば研究計画がざっくりとした内容なのか、すごく精緻に考えて書かれているかどうかは一目瞭然です。