YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
都市と近郊の森林・樹木資源を活用するための実践的研究

研究の概要
里山および都市の樹木資源の質・量的評価を行い、利用の具体的手順を構築し、神戸市および篠山市で社会実装の実施を目指す。
研究者 :
神戸大学 大学院 農学研究科 黒田 慶子 教授
助成期間:
2018年4月1日~2019年3月31日
助成額 :
140万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載された、計画通りの展開はできましたか?
完了降の4年間、研究予定に記載した「1)里山産広葉樹材の木材利用の推進」は、計画通りに進めてきました。里山の在庫管理(デジタルカタログ化)によって、新たな広葉樹材流通が進みつつあります。しかしこの研究が社会実装という性質であるため、本助成の後の予算獲得は非常に困難で、私費の投入(約500万円)で続けています。つまり、森林組合などの現行組織のニーズではない(農水省、林野庁の推進課題では無い)こと、地方自治体には、里山資源の積極的利用と再生が必要という認識が無いことが、推進を阻む主たる理由です。なお、「2)里山の観光資源およびと捕獲獣類の活用の発展」の断念の理由は後述します。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
上記1)の課題では、里山で伐採前に広葉樹の購入を決める仕組みが成功しつつあり、大手家具会社などと森林所有者をつないでいます。電子タグを立木につけてデジタル管理するのでトレーサビリティがあり、購入企業から家具購入者に森林情報を提供する予定です。タグを切り株に残して、次世代林の育成(切り株からの萌芽更新)にデータを利用し、森林資源の再生〜循環的利用へと研究を発展させます。この管理システムは2022年度Good Design賞を受賞しました(参照:https://www.g-mark.org/award/describe/54472 )。助成により本研究をスタートできたことを心から感謝しています。
Q3:研究継続を断念された原因をお教えください。
今後の予定の、「2)里山の観光資源およびと捕獲獣類の活用の発展」は、コロナ禍の影響で、人が集まる取り組みができず中断しています。状況が好転すれば取り組みを再開したいのですが、研究助成を得ることから始める必要があります。

(2023年2月ヒアリング)

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