YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
河川環境DNA中の種特異的SSR解析を利用した水生生物モニタリング手法の構築

研究の概要
河川水産資源を有効活用するために水生生物調査では通常、環境DNA解析を行っているが、種特有の蛍光標識DNA配列を生物ごとに開発しなければならず、労力とコストを要する。
本研究では、水生生物に対して開発されているSSRマーカーを利用した環境DNA解析により、生物種の存在量及び移動性を解明する手法の検証と構築を行う。
研究者 :
山梨大学 大学院 総合研究部 八重樫 咲子 准教授
助成期間:
2018年4月1日~2019年3月31日
助成額 :
140万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載された、計画通りの展開はできましたか?
環境DNAから得られた出現状況より予想した研究対象生物の出現状況をもとに再調査を行い、事前調査で対象種の出現が確認できず、環境DNAのみで確認されていた地点では、対象種を実際に採集しました。これにより本研究の成果の有効性の検証ができました。また、周辺環境の調査とデータ量を増やし、他手法と合わせて環境評価や生物量調査に関する研究を進めています。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
この研究の際に得た生物量データと環境データから、水生生物の生息適地を推定する研究に活かしています。また、手法を変えてDNAメタバーコーディングを利用した環境DNAによる網羅的な水生生物調査で、同様に特定の生物検出を実施しています。今後は、網羅的な生物調査で得られた生物相を特徴づける分類群を抽出し、何らかの環境指標生物として検出系を確立する予定です。この検出系確立の際には、SSR解析の利用も検討を考えています。また、本研究をきっかけとして地元の研究機関である山梨県水産技術センターと情報交換を実施することとなり、現在も継続中です。

(2023年2月ヒアリング)

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