助成先一覧
<研究テーマ>
持続可能な林業経営を担保した森林バイオマス利用可能量推計
- 研究の概要
- 森林バイオマスの発生場所と発生量を、施業実績を元に把握し利用可能量を推定する。森林更新も考慮する持続的な林業経営を担保した森林バイオマスの利用可能量推計で、栃木県において展開した。本研究では、この手法を適用し全国的に行うことを目的とする。
- 研究者 :
- 宇都宮大学 農学部 有賀 一弘 教授
- 助成期間:
- 2018年4月1日~2019年3月31日
- 助成額 :
- 100万円
研究の成果についてうかがいました
- Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載された、計画通りの展開はできましたか?
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全国の都道府県より民有林、林野庁より国有林の森林GISデータを取得することができ、データ整備が困難であった4県を除いた43都道府県において、通常の森林施業の単位となる林小班界にて、森林バイオマス利用可能量推計を実施しました。推計結果より、再造林を担保するために造林補助率を100%とすることにより、全国での需要量を満たす森林バイオマスが供給可能になると示唆されました。その成果は、日本森林学会誌で公表しました。
- Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
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本研究の推計手法を基に、最新の収穫・更新費用、路網整備費用や森林成長量、木材価格、災害対策費用などを考慮して、各林分に適した50~100年程度の伐期や間伐などの施業体系を明らかにし、これらの施業体系を基に日本全国の長期的な森林バイオマス利用可能量推計を実施するとともに、林業機械や発電所等の更新状況に関して調査し、長期的なエネルギー収支分析やライフサイクル環境影響評価を実施しています。
(2023年2月ヒアリング)
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