助成先一覧
<研究テーマ>
温暖化条件下で持続可能なワサビ栽培技術の開発
- 研究の概要
- ワサビ栽培では、昨今の夏季の高温化現象により、葉や根茎に黒色斑点ができる、また維管束が侵され根茎の断面がリング状に黒変するなど、根茎の商品価値がなくなる墨入病に感染する生育障害が深刻化しつつある。そこで本研究では、親水性素材を用いた気化熱冷却による高温抑制栽培技術を開発するとともに、通常廃棄する葉を地域資源として有効利用をするための、葉の含有成分の分析と市場調査を実施する。
- 研究者 :
- 静岡県立大学食品栄養科学部環境生命科学科 谷 晃 教授
- 助成期間:
- 2016年4月1日~2017年3月31日
- 助成額 :
- 200万円
研究の成果についてうかがいました
- Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載されている、ワサビ栽培における温暖化緩和策のさらなる検討と1年間の栽培を通しての収穫量と品質の評価について、計画通り実行されましたか?
-
「ワサビの栽培環境を冷やす」という観点で研究を進め、ワサビの苗をセルトレイで培土を用いて栽培する際に、高温時でも培地を冷却する方法が有効であることを実験で明らかにしました。冷却には地下水を用いてエネルギー負荷を減らすことを着想し、現在も研究を継続しています。
- Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
-
研究成果もさることながら、当初の仮説通り上手くいきませんでした。しかしながら、あきらめることなく手段をいろいろ変えて課題解決に取組み、成果を上げることができました。その姿勢を現在も持ち続け、現在の研究活動に励んでいます。
(2021年7月ヒアリング)
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