YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
持続的BDF 利用に向けたBDF 生産時に発生する
廃棄グリセリンの高付加価値化の研究

研究の概要
原料油からバイオディーゼル燃料(BDF)に変換する過程で生じるグリセリンは低純度のため、精製に高コストを要するので大半が廃棄されているが、本研究では、グリセリンの純度をその使用目的に応じて触媒反応で高める方法と、微生物反応を通してグリセリンを有機酸に処理し、純度を高める方法について検討する。
研究者 :
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 遠藤 良輔 講師
助成期間:
2016年4月1日~2017年3月31日
助成額 :
200万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載されている、より最適な触媒適用条件や、微生物培養温度条件についての詳細を明らかにできましたか?
助成研究後の取組みとして、引き続きリン酸を用いて粗グリセロールを精製し、純化を行いました。精製したグリセロールをオレイン酸でエステル化すると、p-トルエンスルホン酸を触媒としてグリセロールモノオレエートが43%の収率で得られました。次にこのグリセロールモノオレエートを乳酸、酢酸、ジアセチル酒石酸と反応させると、乳酸化、アセチル化、ジアセチル酒石酸化されたグリセロールモノオレエートがそれぞれ適度な収率で得られました。本研究成果については論文にまとめ、IOP Publishing から2019 年に出版されました。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
利用を実現するためには、中間的に生成するすべての廃棄物・残渣を有用な資源に転換して利用することが肝要です。現在、本研究で得られた成果を活かして、有機残渣をメタン発酵してエネルギーや植物に利用、あるいは微細藻類のための肥料に転換する研究開発を行っています。また、ベトナムの助成研究の共同研究者であるDr.Hueは引き続きBDFの中間生成物の利用に関する研究を行っています。

(2021年7月ヒアリング)

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