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労力軽減に、人手不足に、かんしょ農家の悩みを解消!

生食用はもちろん、焼酎やお菓子などの材料となる加工用かんしょの作業体系では、収穫に次いで最も過酷な仕事のひとつが、マルチに穴を開け、1本ずつ苗を手で刺し、鎮圧していく移植作業だ。腰をかがめて行う作業のつらさはベテランも若手も関係ない。そんな長年の苦労から、かんしょ農家を解放したのが、ヤンマーかんしょ移植機PH10,KNだ。導入された産地の農家から、その魅力を聞いてきた。

長年悩まされてきた腰痛から解放され、天候を気にせず移植できるようになりました

柏木 伸夫 様

宮崎県児湯郡

面積:約8.6ha
品種:こがねせんがん

苦痛から解放された。PH10,KNなら毎日でも植えられる!

「つらい移植作業から、解放されました!」。かんしょ農家の柏木氏は、終始笑顔で取材に応えてくれた。
かんしょは3~4月に移植して、8~12月中旬にかけて収穫する。こちらではご夫妻と3~4人のパートさんとで作業を行っているが、移植作業はマルチに穴を開け、腰をかがめて苗(約45cmに切断)を植え、鎮圧・かん水を行う重労働で、頼みづらいため、ご夫婦が行うことが多い。そのため柏木氏は長年、腰の痛みに悩まされてきた。「これまでは、一晩寝ても疲れが取れず、朝起きてほ場に行くのが嫌になるときもありました。週に2~3日が精一杯でしたね」。
そんな柏木氏の移植作業を一変させたのがPH10,KNだ。以前から機械化を検討していたが、知人がPH10,KNを導入して使っているのを見て、思い切って2台導入したという。うち1台は代車として万一に備えているが、1人で作業ができるので奥様だけで植えることもあるという。
導入効果をうかがうと「機械は辛い作業をカバーしてくれる。思い切って導入して正解でした。朝、ほ場に行こう!と思えるようになりました。今なら毎日でも作業できますよ!」と、喜びを隠せない。

笑顔でPH10,KNの魅力を語ってくれた柏木氏と奥様の幸子さん。

移植時にかん水ができるから天候を気にしなくても済む

柏木氏が実際に使ってみて、ますます気に入ったというその魅力のひとつが、かん水機能(オプション)だ。かんしょは移植後、すぐにかん水をしないと活着が悪い。だからかんしょの移植は雨待ち、つまり雨天の前日に植える。タイミングが合わない場合は雨の日に植えることもあるという。それだけかん水が重要なのだ。実は、まだ機械に慣れていない頃、奥様が数メートルほどかん水を忘れたことがあり、後から気づいてかん水をしたが間に合わず、その苗はほとんどしおれてしまったという。ところがPH10,KNにはかん水機能(オプション)が付いていて、移植と同時かん水ができるので、活着を心配する必要がない。
「天気を気にせず、いつでも植えられるのは魅力ですね!」。天候を気にしなくなると、移植がラクになるだけでなく、時間の使い方がグンと広がる。これは精神的にも大きなメリットだ。

今年、大活躍したヤンマーかんしょ移植機PH10,KNの前で、記念撮影。

植えたあと鎮圧してくれるから強風でも苗が回らず活着が良い

そしてPH10,KNのもうひとつの魅力が、移植と同時に鎮圧してくれる点だという。「かんしょは、植えた後に少し鎮圧しておかないと、強風で葉があおられて飛んだり、土の中で回ってしまうことがある。そうなると活着が悪くなるんです。でもPH10,KNは、移植後すぐに機械が鎮圧してくれるから、バッチリと活着してくれる」と、満足そうに笑う。当地のかんしょ農家は、品質を高めるために、それぞれいもに工夫を凝らしているが、柏木さんのかんしょは全量いもけんぴ用で、土づくりからこだわっている。出荷先も、お父様の代からお付き合いのあるいもけんぴ専門業者で、美味しいいもけんぴをつくるために一緒に研究を重ね、「施肥量を調節して、うま味を出している」という。
これからも品質にこだわりながら、ご夫婦仲良く、美味しいかんしょを末永くつくり続けてほしい。

ご愛用のEG76の前で、営業担当のヤンマーアグリジャパン株式会社九州支社新富支店の福田氏と。

地域の高齢化による人手不足を、かん水機能(オプション)付きPH10,KNがカバー

飯干 祥健 様

宮崎県児湯郡

面積:約9ha
品種:こがねせんがん

『天候に左右されずに移植できる』 お仲間の評判を聞いてPH10,KN導入を決定

飯干氏のかんしょ栽培は、お父様の幸雄氏と3~4名のパートさんとで行っている。収穫したかんしょは、いもかりんとう用として専門業者に全量出荷する。そんな飯干氏がPH10,KNを導入した理由は、人手不足の解消だ。
かんしょは移植後すぐにかん水を行う必要がある。だが農家はその1工程を削減したいため、雨の前日に移植するのが当地の慣行だ。そこで、降雨までに作業を終えたいため、人手の取り合いになる。それが長年の悩みだった。そんな飯干氏の悩みを解消してくれたのが、ヤンマーのかんしょ移植機PH10,KNだ。先にPH10,KNを導入していたお仲間から『天候に左右されずに移植できる』という評判を聞き、導入を決められた。

右からお父様の角原幸雄氏、ご子息の飯干祥健氏、ヤンマーアグリジャパン株式会社九州支社新富支店の永友正見支店長。

天候や能力に依存する人手に比べて、機械移植なら、活着率はほぼ100%

先ほど紹介した柏木氏と同じく、飯干氏もPH10,KNを2台導入している。「2台あれば1台は自分、もう1台は手のすいた人が使えるし、一気に植えるなら2台でやれば早い!」。飯干氏のPH10,KNへの信頼の高さがうかがえる。そんな飯干氏がPH10,KNを選んだもうひとつの理由が、苗の活着率の高さだ。とにかく人手の場合の活着率は天候によって左右される。雨前に植えることができれば人手でも活着率は高いが、天気予報がはずれたり、雨が降ってもその後乾燥が続いたりすると、その大半が枯れてしまうという。そのうえ手植えは個人差もある。「人手で植えると、能力も植え深さも人によってまちまちで、雨前に植えても枯れたりすることがあるんです。でも機械で植えると移植と同時にかん水(オプション)ができるし、手植えよりも深くきれいに植えられるし、植えた後にちょうど良い位置と強さで鎮圧してくれるのがいい。活着率との因果関係はわかりませんけど、とにかくPH10,KNなら、活着率はほぼ100%です!」。
天候に関わらずいつ植えてもほぼ100%活着するのは、大きなメリットとなる。

収穫作業の真っただ中にもかかわらず、取材にご協力いただいた(写真中央は、飯干氏こだわりのこがねせんがん)。

地域の人手不足に対応して、PH10,KNで効率良くかんしょを栽培したい

飯干氏自慢のかんしょは、かりんとうに合うように味はもちろん大きさや形、表面の美しさなどにこだわって栽培、出荷しているという。後継者としてお父様と2人でかんしょ栽培を続ける飯干氏だが、懸念しているのが、やはり地域の高齢化による人手不足だ。これまではなんとか人を集めることができたが、これからはさらに人集めが難しくなるのが目に見えている。「今後は携わる人がもっと減るので、規模拡大は難しい。でも、機械をうまく使って、かんしょを効率良く作付けしていきたい」と語る飯干氏。全国有数のかんしょ産地の農家として、PH10,KNを相棒に、これからも美味しいかんしょづくりを続けてほしい。

収獲時期を迎えたかんしょのほ場。

2018年12月発行「トンボプラス13号」より転載

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