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ねぎ栽培は「乗って」できる!白ねぎの産地化を応援

水田を有効活用した転作作物のひとつとして、ねぎが注目されている。需要が多く、他の作物よりも反収が高い傾向にあるからだ。しかし、稲作に比べてねぎ栽培は管理機など歩いて行う作業が多い。特に夏場の揚土作業、追肥、防除作業は重労働であった。そんな課題を解決したのが“乗って管理作業”を実現する“アグリカA-10V”だ。今回は今シーズン、アグリカによる作業を導入された富山県の農家を訪ねた。

条間を広げることで、アグリカ作業が可能に!

条間130cm~

省力化と品質向上に貢献するアグリカ。「富山しろねぎ」を栽培する仲間を増やしたい

中嶋 正廣 様

富山県南砺市

面積:60a(白ねぎ)
品種:ホワイトスター、夏扇パワー、夏扇4号
他の作物:水稲、ほうれんそう、なす、トマト、さといもなど

アグリカの導入で作付面積が10aも増加

富山県南砺市でねぎを中心に栽培されている中嶋氏は、明治から続く農家の3代目だ。ねぎ栽培は1993年から始めて約25年間続けてこられた。最初はご両親が営んでおられたが、中嶋氏の定年後に奥様と一緒に徐々に規模を増やした。ねぎへの転作を思い立った理由をうかがうと「きっかけは、城端野菜出荷組合が“富山しろねぎ”の栽培に力を入れ始めたことです。私達の規模にも合っていますし、ねぎの需要も高くて魅力です。出荷量も家族で対応できますので、安定供給しやすい作物なんです」。
家族経営だが、今年はアグリカの導入で、作付面積が昨年よりも10aも増えたという。「70歳過ぎてねぎをさらに増やしたのですが、導入したアグリカのおかげで体への負担も少なくなり、とても貢献してくれました」と嬉しいお言葉をいただいた。

酷暑が続く8月初旬からホワイトスターの出荷作業が始まり、12月まで出荷しますと語る中嶋氏ご夫妻。
出荷作業を行う中嶋氏の奥様。
市場が開いている日に、20~30箱出荷する。鮮度を保つために出荷するまでは保冷庫に保存している。

展示会でアグリカに出会って即購入。長年の重労働から解放してくれた

アグリカを導入したきっかけをうかがうと「ねぎ出荷組合が行っている年4回の講習に参加したり、富山県による様々な講習会に積極的に出ていたのですが、野菜関連機器に特化した全農とやま主催の“アグリチャレンジ”という展示会で、アグリカに出会ったんです。説明がとてもわかりやすかったので、その場で契約しました」と笑顔で語ってくれた。
アグリカを導入する以前は大型汎用管理機での重労働だった。「特に防除と土寄せ作業が大変でしたね。今までは除草剤を播いていましたが、アグリカで少しずつ除草すれば土も揚がるので一石二鳥なんです。長年、歩いて管理作業をしてきたので、かなりの省力化です。ねぎは何往復も作業するので、もう戻れないですね」と晴々とした様子だった。

今年の条間は1m30cmだが、来年は1m32cmにしたいという。アグリカが入るベストなサイズで、ねぎを傷つけないで作業できる。

秋野菜の管理にも貢献してくれる、乗って楽しい機動力の高いアグリカ

「ねぎ栽培は4~5月の天候が安定しない時期に、うね立てや肥料の散布など色々な作業をする必要があり、適期を逃せません。乗ってすばやく作業ができるアグリカはとても助かります。それに、肥料やロータリーの調整が簡単です。ほ場を歩かないので、泥で汚れることもありません。また日除けもあるので、今年のような酷暑での作業が続くと大変ありがたいですよ。何より乗ることが楽しいんです」と笑顔で語ってくれた。今後の展望について「これからも60aを維持しながら、JAの栽培基準を満たすねぎをたくさんつくりたいです。秋野菜の管理にもアタッチメントを付け替えてアグリカを使えるのが嬉しいですね」とアグリカのさらなる活躍に期待を寄せる中嶋氏だった。

「アグリカは時短かつ労力軽減を達成してくれました。安全で、乗っていて楽しい!」と語ってくれた中嶋氏。

複合経営をけん引する「富山しろねぎ」を育てたい。異業種から参入した若手農家の新たなる挑戦

代表取締役 藤澤 ちひろ様(写真右)
諸石 光様(写真左)

富山県下新川郡入善町
株式会社アグリライズ南保

面積:30a(白ねぎ)
品種:夏扇4号
他の作物:水稲、イチジク、ブルーベリーなど

米の消費量が減る厳しい環境で、ねぎを主軸とした農業に挑む

立山連峰を東に望むアグリライズ南保は、藤澤氏と妹さんの諸石氏、諸石氏のご主人の3名で営んでおられる。設立の経緯を藤澤氏にうかがうと「2010年に私が出産を機に実家に帰ってきました。就農の気持ちはなかったのですが、子育てしながら農家を営む父の手伝いをするうちに、興味が湧いてきて2011年に本格的に就農しました。翌年には妹も参加。その後、振興センターの方から法人化のお誘いを受けて、設立に至りました」。
農業とは全くことなる業種からの新規就農に不安はなかったのだろうか。「コシヒカリやWCS(ホールクロップサイレージ)など合計40haの水稲栽培もしています。米の消費量が減っている中、収入の維持に期待しているのがねぎです。また、別法人ではありますが、父がアドバイザーになってくれるので安心です」と笑顔で語ってくれた。

「ねぎへの転作は水稲作業との競合が少なく、収穫適期が長いので作業スケジュールを調整しやすいんです。収穫が今から楽しみです」と語る藤澤氏と諸石氏。
手前からゆるやかな傾斜になっているので、あゆみをかけずにアグリカで進める工夫で、オペレーターの負担も減るという。

ブランド力の高い「富山しろねぎ」。地域住民とのふれあいで自信を深めた

ねぎへの転作は2016年から始められたそうで、きっかけをうかがうと、「JAみな穂が新しい品目の産地化に挑戦すると聞き、それがねぎでした。おとなりの黒部市でも産地化に成功しており、販路も価格も安定していることから栽培を決めました」と藤澤氏。ねぎ栽培は今年で3年目を迎えられるが、苦労された点についてうかがった。「初年度は台風の影響を受けて、ねぎが曲がり、A品で出荷できませんでした。なんとかしたいと、乾燥場の前でテントを張り、米の袋にねぎを入れて売りました。曲がったねぎでも地域の方々が喜んで買ってくださいました。」と、笑顔がこぼれた。
また、米の販売も順調で、パッケージを可愛くするなど力を入れているようだ。「これからも、お客様に喜んでいただけるように、ねぎや米づくりを続けていきたいです。」と藤澤氏は語った。

人気のお米は女性ならではの視点を取り入れ、パッケージにもこだわっている。

女性にも優しい“乗れる管理機”アグリカ。高効率&省力化でさらなる規模拡大を目指す!

初年度は、ヤンマーの歩行管理機を購入された。「歩行管理機だけで1年間全ての作業をしましたが、女性には重すぎるので、父か義理の弟の仕事でした。2年目にヤンマーさんからアグリカを提案いただき、全ての作業で活用できることが何より気に入ったので、今年の3月に導入しました」。補助を担う諸石氏にアグリカの良さをうかがった。「スパイラルロータを使った除草作業は期待以上でした。アグリカなら補助者と2名で2~3時間で、涼しい時間帯に作業を終えることができたんです。しかも、アグリカは土を両揚げできるので、歩いてやっていた片寄せの半分以下の時間と労力で作業できました」と微笑んでおられた。藤澤氏と諸石氏は省力化に貢献するアグリカでさらなる規模拡大を目指す。

アグリライズ南保の商品への想いやこだわりをご覧いただけます。

2018年12月発行「トンボプラス13号」より転載

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