山東省青島市に2003年に設立された洋馬発動機(山東)は、国内インフラ整備加速に伴う建機需要の急増、来る排ガス規制(中国排ガス4次規制)の強化に伴う電子制御エンジンの本格投入に向けた動きなど、近年大きな変革期を迎えております。そのような中でもお客様に満足いただけるエンジンを継続的に供給していくためには品質対応の強化が急務であることから、2019年に市場品質対応部門を本格的に立ち上げることとなり、私は2019年9月に青島に赴任しました。お客様からの品質に関わるフィードバックを受ける工場唯一の窓口として、問題の早期対応・真因追及並びに確実な対策実施と再発防止を行い、品質向上を継続的に行うことで最終的には顧客満足度を向上することが我々のミッションです。
変革期を迎える中国・青島に
市場品質対応部門を立ち上げ
顧客満足度を向上に努める
-
Yanmar Engine (Shandong) Co., Ltd.
Quality Assurance Division,
Quality Assurance Group, Chief工業高等専門学校 機械工学科
2014年入社 -
籠 雅人MASATO KAGO
現在の
仕事内容
海外で
働くことの
醍醐味
日本での勤務と現地での勤務で大きく異なることは、何よりも「お客様に近い」ということ。当たり前ですが、現地で仕事していることから良くも悪くも情報はダイレクトに入ってきます。問題が発生した当初は、お客様からの心配の声や時にはお叱りをいただくこともありますが、真摯に対応し、真因追及と対策立案を確実に行い、最適なソリューションを提案することで、最終的にはお客様に対応を認めてもらえます。中国特有ですが会議が終了した後はお客様と共に会食に出向き、白酒を飲みながら親睦を深めることがよくあります。我々の対応でお客様からも満足を得られ、ヤンマーエンジンの価値向上に寄与出来ているということに大きなやりがいを感じています。
仕事で
大切に
していること
駐在すると役職が与えられ、こちらでは私も部下を持つ立場です。日本語が話せるスタッフが多いため、基本的に会話は日本語で行いますが、相手は当然中国人であることから、「日本人の当たり前」を彼らに押し付けないよう、常に気を遣っています。指導する際は紙などを用いて図や絵で説明し、相手がイメージを持てるようにすること。逆に彼らが相談を私にする際は、否定から入らずにまず話を一通り聞いてあげること。これらを意識し、スタッフをサポートするように努めています。
また、仕事中には雑談を織り交ぜて、適宜リラックスしたムードを作ることも心掛けています。私は駐在者の中では比較的年齢も若く、スタッフとの年齢も近いことから、彼らが何か困ったことがあっても躊躇せず、すぐに相談してもらえるような雰囲気作りを意識しています。
印象に
残っている
エピソード
日本では物事を中長期的に捉え、所謂プロセスアプローチで着実に推進する考え方が主流ですが、中国では目先の事案を対処することを最優先で考え、将来的なことは後からまた考えるという捉え方をするため、仕事のスピード感が全く異なります。また、普段の仕事の中で日本で当たり前に出来ていたことがこちらでうまくいかなかったり、想定外のケースに出くわすことが多々あります。中国での業務は仕事のインプットとアウトプットのサイクルが日本在任中と比較して遥かに短く、あっという間に1週間が過ぎていく感覚になかなか慣れませんでしたが、最近はこのようなシチュエーションを「自己成長の機会」と前向きに捉えて、中国ならではの業務スタイルを自分なりに確立させようと努力しています。
休日の
過ごし方
青島には妻と2人の子供と赴任しています。青島での生活のモットーは、「食に妥協しないこと」(笑)青島には外国人駐在者が多く勤務しており、中華料理はもちろんのこと、日本料理も含め様々な国の料理が比較的低価格で食べられます。週末は昼間から日本人の友達と美味しい酒と料理を楽しむことが最近のブームです。
また、小学生の娘にはバドミントンを、幼稚園の息子にはラグビーを習わせています。いずれも日本人では無く外国人の先生から教わっており、子供もグローバルな環境でこのような経験が出来ることも駐在生活の醍醐味だと思いますね。一方で自身は・・・慣れない中国語の発音に悪戦苦闘しており、中国語の先生に「ダメ、やり直し」と毎回叱られています(笑)