船舶や施設の非常用発電などに使用されるディーゼルエンジンの基本設計に携わっています。なかでも舶用エンジンは年間生産台数約2000台のうち9割以上を占めていて、環境規制へのスピーディーな対応、低燃費化による商品価値の向上、安全な航海を支える信頼性が求められます。また、エンジンの設計はベースエンジンをつくる基本設計と受注設計の二段構えで成り立っていますが、私が担当する基本設計の段階から、製品が実際に使用される条件、環境などを考慮しておくことが大切です。そうしたことを念頭に、ニーズを製品に具現化するとともに、最終的にお客様へエンジンが届くまでの流れの中で必要となる技術的な情報を発信していく役割を担っています。
船舶で使用される
ディーゼルエンジンの基本設計で
世界の航海を支える
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大形エンジン事業 開発部
工芸科学研究科 機械システム工学専攻修了
2016年入社 -
吉川 悠紀YUKI YOSHIKAWA
現在の
主な
仕事内容
ヤンマーで
働く魅力
機能や性能を満足すると同時に、コストや使用環境などの条件もクリアすることが求められる設計の仕事そのものに、やりがいや面白さを感じます。新しいものをつくることや、既存のものを変更することは、製品の価値を向上する手段である一方、安全や品質にとってはリスクとなる可能性もあります。設計のベースとなる要求事項と条件を的確に判断し、精度の高い設計が行える設計者となって、自分の仕事をもっと面白いものにしていきたいと願っています。尼崎工場で生産されているヤンマーの大形ディーゼルエンジンは、船舶の安全な航海や、人々の非常時における生活などを支えています。自分の仕事がそれらの一端を担っていることを嬉しく感じます。
大切に
している
想い
多様な視点で設計検討が出来るように、『知る』ことを大切にしています。エンジン設計には幅広い技術が必要ですが、基本設計の立場で得られる知識は限られています。このため、受注設計・製造・アフターサービスといった他部門から、その部門でしか知ることのできない情報を得て、設計検討に反映させることがとても大切です。そうすることで、より現実に即した製品ができるからです。尼崎工場内に設計・製造・アフターサービスの部門が全て揃っているので、基本設計担当の私も、いつでも現場に出て生の情報に触れることができます。現場・現物・現実という考え方は目新しいものではありませんが、働く程にそれらを知る大切さを身にしみて感じます。
印象に
残っている
エピソード
アフターサービス部門の担当者とともに、トラブルが発生した船に出向いたことがありました。厳しいお言葉を覚悟していましたが、お客様とヤンマーとの間で良好な関係が築かれており、作業や調査にご協力いただいたことが印象的でした。基本設計を担当しているとお客様と直接接することは少ないのですが、様々な部門の担当者を介して自分の仕事とお客様のエンジンが繋がっていることを改めて実感できました。他部門などから情報を提供してもらったり、事前に連絡・相談を行ったりすることは多いのですが、そんな時も、仕事の前後の流れと予定を考え、人の繋がりを意識することで、よりスムーズに業務が進むことに気づくきっかけともなりました。