2022.01.28
スポーツを通じた交流と育成を目的とした施設 ―ヤンマーフィールドアマガサキ―
「YANMAR SYNERGY SQUARE(以下YSQ)」に続いて訪れたのは、YSQの建物を出て徒歩1分余り、すぐ隣にある「YANMAR FIELD AMAGASAKI(ヤンマーフィールドアマガサキ)」です。
グループ社員の福利厚生やスポーツを通じた地域貢献を目的とした施設として、2020年夏にオープンしました。(正面向かって右側が厚生棟、左側が体育館、手前がサッカー専用グラウンド)。
ヤンマーとサッカーの関係性は深く、社員の行動指針である「ヤンマーイレブン」の11という数字もサッカーに由来していたり、もちろんおなじみの「セレッソ大阪」のスポンサーをしていたりと、ヤンマーに関わっている限りサッカーの話題に事欠くことはありません。
YSQからフィールド側に渡ると、グラウンドにまっすぐ続く細い通路に入ります。ここで目線を落とすと、何やら五角形のタイルに4ケタの数字とトロフィーの絵が。そう、これは「ヤンマーディーゼルサッカー部」と「セレッソ大阪」の天皇杯やJリーグカップなどの優勝イヤーを表現したタイルです。
この道は社内では「ビクトリーロード」と呼ばれており、グラウンドの手前にはカップ名と優勝イヤーが刻まれていないタイルがります。未来に向けて栄光の歴史を築いていくという強い意志を感じます。
こちらがヤンマーフィールド尼崎の象徴的風景となっているグラウンド。美しい人工芝で埋め尽くされています。電車からもよく見えるため、多くのサッカーファンも気になっている存在ということですが、社内サッカー部が利用する社有の福利厚生施設となっています。
かつて「ヤンマー尼崎グラウンド」とも呼ばれていたこの場所は、全国のサッカーファンの間では聖地のひとつとも言われています。遡って1957年、ここに生まれた「ヤンマーディーゼルサッカー部」はそののち日本サッカーリーグ(当時)や天皇杯などで輝かしい成績を上げ、今のセレッソ大阪へと至っていきます。釜本邦茂氏や森島寛晃氏など、サッカー界のレジェンドもこのグラウンドから羽ばたいていきました。いわば「日本サッカーの黎明期」を支えたフィールドが、この尼崎グラウンドだったわけです。
そんな歴史を感じさせてくれるのが厚生棟の2階ラウンジ(休憩スペース)。こちらは社員が練習や試合の時に、社員やその家族がくつろぐ待合所のような場所ですが、名選手のサイン入りシューズや歴代のユニフォームなどが展示されています。壁に描かれた多くの名選手からは歴史とサッカーへの深い愛情を感じます。
名選手サイン入りのスパイクは、もちろんすべてレアな一点もの。
ヤンマーディーゼルサッカー部時代のユニフォーム。ヤン坊マー坊のエンブレムがかわいいです!
こちらはヤンマーディーゼルサッカー部時代のサッカー関連グッズ。当時の盛り上がりがわかります。
ヤン坊マー坊が表紙の選手紹介。その名も「ヤンマーイレブン」!
1974年、ヤンマーディーゼルサッカー部全盛期の寄せ書きは激レア品。
テーブルの表面には当時の活躍を紹介した新聞記事がデザインされています。
1975年の天皇杯優勝時のトロフィーも展示されています。
ヤンマーフィールドアマガサキは2020年に体育館などが全面リニューアルされ、新たに厚生棟も造られました。それまで隣のYSQ敷地内にあったテニスコートも厚生棟の屋上へと場所を移し、人工芝のテニスコートが1面取られています。夜になるとフェンスに描かれた巨大なヤンマーロゴが、ナイター照明で浮き上がるというデザインになっています。
ラウンジの壁にも描かれていた「Dynamic Management Ball」の言葉は、今でも企業経営の根底にある考え方のひとつとして息づいています。「サッカー型経営」と言われれば、それはヤンマー社員にとって、「立場の違いを超えてパスを回し、一丸となって考え、動き、ゴールを決めよう」という意味。この言葉は「ヤンマーイレブン」の行動指針とともに社員の心の支えとなっています。
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今回は2020年8月に誕生したヤンマーの新社屋「YANMAR SYNERGY SQUARE」(YSQ)と、ヤンマーディーゼルサッカー部発祥の地である「ヤンマーフィールドアマガサキ」を詳しく見てきました。
施設名の通り、YSQには全世界のビジネスパートナーとヤンマーとがそれぞれの知見・ノウハウを集結させ、相乗効果(“SYNERGY”)を生み、未来に向けた新たなサービスソリューションを創出していく場所・広場(“SQUARE“)にしたいという想いが詰まっていました。ヤンマーはビジョンに掲げる顧客の生涯価値最大化の実現に向けて「お客様の手を止めない」ことを目標にさまざまな活動を進化させていく、その片鱗をこの記事から少しでも感じ取っていただければと思います。