2018.10.01

重量やサイズはそのままに、最先端の機能を備えたViO20-6が誕生 !

「BEST PERFORMANCE BY YOURSIDE」のコンセプトを基に、重量やサイズはそのままに、最先端の機能を備えたViO20-6が誕生 !高効率・低燃費で高い操作性を誇るミニショベルの、開発背景や秘話を設計スタッフが語ります。

(左)畠中光幸 開発部 設計部 設計第一グループ 主幹技師 建機開発11年目。ViO20-6設計全体の責任者。
(右)石井久之 開発部 設計部 設計第一グループ 建機開発7年目。ViO20-6では主に全体レイアウトと外装、エンジン廻り、ハーネス関係全般を担当。

個人のお客様の声を一番に重視

―― ViO20-6の開発において最も苦労したことは?

やはり重量とサイズを変えずに機能を追加する、ということですね。特にViO20シリーズは、重量や寸法を変えてはいけないという制約があります。それは、トラックに積載できる重量や荷台の幅、長さなどに決まりがあるからなのですが、お客様自身から「このトラックで運びたい」といった要望があります。

私たちには機体を大きくできない分、重量を変えずにいかに機能を追加するかが求められています。中にはカタログを信用せずに自分たちのトラックに乗せることができるかどうか、実際にミニショベルのサイズを測っていかれるお客様もいるほどです。

最近では現場にあわせて必要な機械をレンタルで手配することが多くなっているのですが、このクラスは、まだまだ実際に購入されるユーザーが数多くおられ、小さい機械だからこそ求められる機能や性能に対する条件はよりシビアなものがあります。だからこそ、開発するときはユーザーファーストの視点を忘れないように心がけています。

商品の仕様を決めていくときも要望やアンケートだけではなく、実際にお客様を訪問する市場調査を重点的に行ってきました。

―― 具体的にはどのように重量を変更せず、機能を追加したのですか?

全体重量を維持する為にフレームの重量低減に取り組みました。最も耐久性や強度が求められる部位ですので当然強度を落とすことはできません。ミニショベルの老舗メーカーとしてこれまで蓄積してきた技術と進化した解析技術を駆使し、構造や材質に知恵を絞りながら軽量フレームを完成させました。

従来機種のViO20-3を開発したころは2次元CADで作業していましたが、現在では3次元CADで設計しているので開発時間を短縮することができ、試作の段階でも以前と比べると高水準のものを作ることができます。その分、機能性の向上をより追及することができます。

―― ズバリViO20-6の一押しの機能を教えてください。

LEDライトの採用ですね。たかがライトですが、作業する環境や周囲への配慮も考え、レンズやリフレクターはメーカーと共同開発したこだわりのヤンマーオリジナル品になっています。見える広さを調整し、どんな場所でもスムーズな作業を叶える、そんな配光になっています。

又、自動車のロービームやハイビームのように作業内容にあわせてブームライトのみの点灯と全灯の2段階を選択できるようにしました。

私の一押し機能としては、縁の下の力持ち的な存在ですが、使用環境の変化もあり、オーバーヒートに対するヤンマー基準は従来機種のViO20-3の頃と比べワンクラス厳しいものに変わってきています。騒音を上げることなくコンパクトなボディのままオーバーヒートしないように設計したので油圧部品の耐久性が向上したことです。

又、ボンネット周りも大幅に変更したので整備性は感動的に高まっています。ViO20-3をお使いのお客様には、特にその違いについてもご満足いただけると思います。

※取材者の所属会社・部門・肩書等は取材当時のものです。

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ViO20-6|建設機械|ヤンマー建機株式会社

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