未来を動かす人インタビュー

ヤンマーホールディングス株式会社 サステナビリティ推進部 ヤンマーグリーンチャレンジ部 推進グループ課長 喜多昭治さん

GHG削減ゼロを目指し
従来の枠組みにとらわれない
新たな挑戦

ヤンマーは2050年のカーボンニュートラル実現に向けて「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050(以下YGC2050)」というプロジェクトを進めています。プロジェクトの推進を担当する喜多昭治さん(ヤンマーホールディングス株式会社 サステナビリティ推進部 ヤンマーグリーンチャレンジ部 推進グループ)にYGC2050の現状や、米原市・滋賀県と協同で進めている「ECO VILLAGE 構想」について伺いました。

2050年の達成に向けて自社とお客様の双方からGHG排出ゼロを目指す

YGC2050とは、「GHG排出量ゼロの企業活動を実現する」CHALLENGE1と、「循環する資源を基にした環境負荷フリーの企業活動を実現する」CHALLENGE2、そして「お客様のGHG排出ゼロ・資源循環化に貢献する」CHALLENGE3の3つの課題を設定し、それぞれで取り組みを進めています。背景となっているのは、ヤンマーのフィロソフィーでもある「A SUSTAINABLE FUTURE」で、その実現に寄与する企業としてふさわしくあり続けるために、自社の技術やサービスを通じて社内外のGHG・環境負荷フリーの実現に寄与していきたいと考えています。

ビジネスを通じてお客様の課題を解決し社会課題の解決に貢献する

お客様の課題を解決しながらGHG排出削減にもつなげていく仕組みができないかという取組がCHALLENGE3の活動です。2022年からはじまった米原市・滋賀県と協同で進めている「ECO VILLAGE構想」は、CHALLENGE3初の案件になります。米原市の耕作放棄地をソーラーシェアリングに活用することで、農業人口の高齢化や減少といった市の課題も解決しながら、GHG排出ゼロを目指すプロジェクトです。ヤンマーでは、「もの売り」から「こと売り」への転換も推進しており、今回のプロジェクトでは当社のエネルギー転換技術を核としつつ、グリーンで持続的なエネルギー供給へと価値提供の範囲を拡大しました。更に、耕作放棄地や高齢化等の社会課題に対するソリューション提供もヤンマーの価値提供の範囲ととらえ、持続的な対策枠組みの構築に取り組んで参りました。本事業フレームを他地域にも展開するとともに、本事業をきっかけに、広く社会課題の解決に資する事業をCHALLENGE3の枠組みの中で確立し、他の社会課題解決事業についても創出していきたいと考えています。

米原でのノウハウを活かし再エネ電力事業で社内外の電力グリーン化を推進

カーボンニュートラルに向けた取り組みは、長らく自治体が主体となって進められてきました。しかし、自治体だけでは事業の起ち上げノウハウや継続インセンティブなどが不足していることもあり、公益事業といえども継続は困難です。そこで、ヤンマーはビジネスとして確立させることで、持続的に地域の課題解決やGHG削減に貢献していきたいと考えています。
「ECO VILLAGE構想」では発電した電力を適切に管理する「広域自給管理システム」や耕作放棄地を活用した「ソーラーシェアリング」などの事業ノウハウを蓄積していきます。これらのノウハウを活用することで、ヤンマーは電力事業者として「ECO VILLAGE構想」のような事業を展開することができます。現在ヤンマーでは、グループ会社であるヤンマーエネルギーシステムを中心に再エネ電力の事業化を目指しています。ゆくゆくはCHALLENGE1で推進するヤンマーグループの電力再エネ化を自社グループにて推進するとともに、YGC2050のリーディング事業として、他社の再エネ化促進にも力を発揮してくれることを期待しています。

喜多昭治さん

ヤンマーホールディングス株式会社
サステナビリティ推進部
ヤンマーグリーンチャレンジ部 推進グループ課長

喜多 昭治さん

環境行政、環境ビジネスの構築や推進支援を行うシンクタンクを経て、2024年4月に入社。YGC2050の推進業務を担当している。

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