• 特集2 「農」の変革 資源循環型農業の実現を目指し“農”の新たな価値を提供していく:ヤンマーグループのミッションステートメントで掲げる「食料生産」の事業分野において、当社グループは世界で最もお客様満足度の高い「資源循環型農業ソリューション企業」に変革することを目指しています。国内では、お客様の農業経営全般をサポートする「ヤンマーアグリソリューションセンター」を熊本、北海道に、また、海外では、農業の近代化や農業者の生活の質向上に貢献するため、ベトナムとインドネシアに研究所、インドとベトナムとフィリピンに新会社を設立するなど、“農”の新たな価値提供に向けた組織体制を整備しています。

2015年度のCSR・環境活動特集

責任者の声
持続可能な資源循環型農業の実現に向けて革新的なソリューションを提案していきます

ヤンマー(株)代表取締役副社長 アグリ事業本部 本部長 鈴木 岳人

ヤンマー(株)
代表取締役副社長
アグリ事業本部 本部長
鈴木 岳人

アグリ事業本部では、「資源循環型農業」を重要なテーマとしてとらえています。今から将来のことを想定し、資源をただ消費するだけの農業から、持続可能な循環型農業に変えていく必要があります。そして同時に、農業をより魅力的で収益性の高い産業に変革していくことも併せて考えていかなければなりません。そこで、ヤンマーグループは、さまざまな社会課題の解決に貢献するため、国内と海外で新たな組織体制を整え、革新的なソリューションの提案に向け動き始めています。

国内では、「ヤンマーアグリソリューションセンター」を熊本、北海道に設立し、“お客様の手を止めないサービス”をスローガンに、ICTを駆使した「スマートアシストシステム」による製品のメンテナンス、土壌分析や農薬・肥料のアドバイスなど農業経営全般にわたってサポートしています。また、海外では、インドとベトナム、フィリピンに新会社を設立し、それぞれの国や地域に合わせた機械化や農業指導などを通じて、農業の近代化と農業者の生活の質向上に貢献していきます。

一方、農業をより魅力的に感じていただくための製品づくりや、農業全体の価値を上げていく活動も積極的に行っています。デザインや使い勝手において今までになかったようなトラクターの開発・販売や、消費者と生産者を直接結ぶ場として「ヤンマープレミアムマルシェ」を全国で開催するなど、新しい“農”をクリエイトし発信する取り組みなども進めています。

農業を取り巻くさまざまな社会課題をソリューションで解決

現在、世界の人口は急激に増加しています。国連などの試算では、このままのペースで増え続けていけば、2050年には90億人を超えると指摘されており、それによって、世界の食料需給のバランスは崩れ、深刻な食料不足が起こると予測されています。さらに、近年では、CO2増加に起因する気候変動の問題により、集中豪雨や高温などの異常気象が世界各地で頻発しており、天候不順等による農産物への影響も少なからず出始めています。

一方、国内に目を向ければ、農家人口は年々減少しています。農家人口の約4割が65歳以上の高齢者で占められており、後継者不足等による離農が課題として指摘されています。また、カロリーベースでの国内食料自給率は4割を切っており、特に穀物や大豆などを遠隔地から輸入することで日本のフードマイレージは先進国の中でも突出しています。

農業を取り巻く主な社会課題

世界人口の推移

世界人口の推移のグラフ

農家人口と65歳以上の比率の推移

農家人口と65歳以上の比率の推移のグラフ

世界全体の食料需要の見通し

世界全体の食料需要の見通しのグラフ

ヤンマーのアプローチ

世界で最もお客様満足度の高い資源循環型農業ソリューション企業へ

ヤンマーグループでは、こうした農業を取り巻くさまざまな社会課題を大胆な企画・提案力と最先端のエンジニアリング力で解決し、資源循環型農業を実現していきます。農作業の効率化・省力化を実現するトラクターやコンバイン・田植機等の販売・普及はもちろん、長年培ってきたノウハウを組み合わせた農業経営全般をサポートする体制・仕組みを構築し、生産性の向上、農産品の高品質化、資源循環型農業の推進など、国内・海外それぞれで抱える課題の解決に挑戦しています。

  • (国内)お客様との緊密なコミュニケーションを通して農業経営をサポート
  • (海外)「農業者の生活の質向上」を最優先に掲げベトナムにおける農業改革をサポート

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