よく聞くカーボンオフセットってなに?

更新日時:2022.11

よく聞くカーボンオフセットってなに?

カーボン・オフセットとは

カーボン・オフセットとは、カーボン(Carbon:炭素)オフセット(Offset:相殺する、埋め合わせる)という直訳が示す通り、企業などが削減の努力をしても避けることのできないCO2等温室効果ガスの排出を他の場所での削減分や二酸化炭素削減の活動に投資することで埋め合わせをするという考え方です。あくまで避けられない排出部分を埋め合わせるという考え方なので、カーボン・オフセットは温室効果ガス削減への取り組みとセットで考えなければなりません。

環境省では以下のように定義しています。
「市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等を購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいいます。」

では、具体的にどのようにカーボン・オフセットしていくのでしょうか。代表的な環境価値のクレジット、証書を解説していきます。

J-クレジット制度とは

J-クレジット制度は省エネ・再エネ設備を導入したことによる排出量削減や、森林管理などによる吸収量を「カーボン・クレジット」として国が認証する制度です。この制度により創出されたクレジットは、地球温暖化対策法(以下、温対法)の報告制度や国際イニシアティブへの報告、カーボン・オフセットなど様々な用途に活用できる他、創出したクレジットを売買することも可能です。

グリーン電力証書/グリーン熱証書とは

「グリーン電力証書/グリーン熱証書」とは、自然エネルギーにより生み出された電気や熱の環境付加価値を証書化したものです。民間企業の日本自然エネルギー株式会社が第三者認証機関(一般財団法人日本品質保証機構)の認証を得て証書化します。この証書は企業や自治体が購入することができ、証書を購入する企業・自治体などは、「グリーン電力証書/グリーン熱証書」の取得により、設備を持たなくても、証書に記載された電力量/熱量相当分の自然エネルギーの普及に貢献したとみなされます。
こちらも温対法の報告制度や、国際イニシアティブへの報告へ利用することができます。

非化石証書とは

非化石証書とは“非”化石とあるように、石炭や石油等の化石燃料以外のエネルギー源から発電した電気から環境価値を切り離し証書化したものです。グリーン電力証書と違い、太陽光やバイオマス発電だけでなく、原子力発電からの電源も該当します。

非化石証書には
① FIT非化石証書(再エネ指定)
② 非FIT非化石証書(再エネ指定)
③ 非FIT非化石証書(指定なし)
の3種類があり、③ は主に原子力発電がこれに相当します。

こちらも温対法の報告制度や、国際イニシアティブへの報告へ利用することができますが、RE100においては「再エネ由来であること」「トラッキング付き」が条件であることに注意が必要です。

まとめ

カーボン・オフセットは「知って(CO2排出量を算定する)」「減らして(CO2の削減努力を行う)」「オフセット(削減しきれないCO2をオフセットする)」の3ステップで実施します。カーボン・オフセットを検討する前に排出量の見える化と排出量削減努力が必要になります。
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