• Interview 03 海外営業 求めていたのはこの感覚。「Perfect!」の声に思わずガッツポーズ

商品の価値を提供し、
「農と食」に関わっていく営業へ

前職の産業機器メーカーでヨーロッパの市場を担当していたとき、抱き始めたのは「日本の製品に追随していたアジアの機械メーカーの技術力も、ここ最近上がってきた。これからは価格競争で勝ち残っていくしか道はないのか」という複雑な思い。価格一辺倒ではなく、商品としての価値を提供しながら自信や誇りを持って自社商品を海外に届けたい。そんな思いに駆られたことが転職のきっかけです。農家である母の実家がヤンマーの農業機械を使っていたり、私自身も家庭菜園をしたり、農業には昔から興味がありました。就農人口が減っているなかで、農の機械化は今後重要な課題。転職では機械メーカーの海外営業職に絞っていましたが、単に経験を活かせるのではなく、自分の興味のあることを仕事にしたいと思うようになりました。
いくつかある農業機械メーカーのなかでも、ヤンマーはテレビCMなどで親しみやすさを感じていた企業でしたが、それ以上に強く興味を持ったのが、ヤンマーの海外売上比率でした。日本の機械メーカーが海外市場に切り込んでいるいま、ホームページなどで公開されているのは予想していたよりも少ない数字でした。一方で一兆円企業を目指して大きく飛躍しようとしている。ならば、海外売上比率を上げていくことはこれからのヤンマーにとって重要なテーマになるだろう。ここで自分の経験は間違いなく活かせる。そう感じたときに入社の決意が固まりました。

自らトラクターに乗って操作。
アメリカで巻き起こった
「Perfect!」の声

欧米とオセアニアを担当し、特にいまアメリカ市場の開拓に力を入れています。家の敷地が日本より格段に広いアメリカでは、ヤンマーのトラクターは家庭用としての需要はありましたが、ヤンマーとしては畑作用としての需要をもっと伸ばしたいという思いがありました。現地の農業機械ディーラーや農家の方などを前にヤンマーの製品の機能を見ていただく実演会では、実際にトラクターにも乗ります。トラクターの運転技術は滋賀の開発拠点で習得。とは言っても、完璧に覚えられるわけではありません。「実演会では、とにかくまっすぐに畝(うね)※1を覆うマルチを立てなければならない。お客様は操作をしている人間が下手だからだとは思わない。機械の性能が良くないのだと思われるぞ」という先輩の言葉にプレッシャーを感じながら、単身アメリカへ。広大な敷地で、多くのお客様が見守るなか、トラクターをゆっくりと動かしながら、心のなかで「まっすぐだ、まっすぐだぞ」と祈っていました。結果、約150メートル、マルチに覆われた美しい畝をまっすぐに立てることができたのです。その瞬間、お客様から起こったのは、満面の笑みと「Perfect!」の声。購入を検討したいというお客様も現れ、実演会は大成功に終わりました。
このとき、日本では浴びることのない強いアメリカの日差しを全身に受けながら、頭のなかで「求めていたのは、この感覚なのだ」という思いが駆け巡りました。自分がつくったものが認められて、お客様に喜んでいただく。営業職であれば、誰でも感じたい喜びが、ここヤンマーには間違いなく存在していたのです。

※1:作物を植えつけたり種をまいたりするため、畑の土を幾筋も平行に盛り上げた所

仲間とともに質を高めていく、
チームワークの素晴らしさ

入社して新たに知ったのは、チームとして動くことの楽しさです。個人の能力や経験値に頼るだけの営業ではなく、みんなで集まって、お互いに意見を言い合うことで仕事の質を高めていく楽しさを感じています。異業種からの入社なので、正直、まだまだ業界知識や商品知識は足りないものがあります。けれども先輩や同僚の意見も聞きながら、仕事を進めていくこの風土は居心地がいい。中途採用社員を対象にした研修で知り合ったメンバーとは部署が異なっても、いまだに誘い合って食事に行く仲です。
それに研修の場が多いのも、うれしいですね。たとえば貿易の知識など、前職で実務を通して知ってはいたものの、セミナーなどを通して系統立てて学ぶことで新しい発見もあり、知識の棚卸しにも役立っています。
自分の人生観にもリンクする仕事に巡り会えて、仲間と良い刺激を受けながら、安心して仕事に挑戦できる。そんな環境を楽しんでいます。

プロフィール

アグリ事業本部 海外推進部

国分寺 俊和 TOSHIKAZU KOKUBUNJI

前職:産業用ロボットメーカーの海外営業 2014年8月入社

産業用ロボットの開発・製造を事業とする機械メーカーで国内と海外の営業を担当し、海外駐在も経験。ヤンマーの「農」に関する事業領域と企業としての成長性、海外市場への参入実績などに強くひかれ、入社。推進グループのなかでは欧米とオセアニアを担当し、「日本のヤンマー」の農業機械の魅力を力強く伝えている。

アグリ事業本部

「新しい農」を目指し、さまざまなプロジェクトが動いている事業部。従来の農業のイメージをくつがえすデザイン性の高さを備えながら、機能面もパワーアップした農業機械を企画開発し、国内はもちろん海外市場への投入も推進。エンドユーザーである農家の方と一体になって農や食をプロデュースする事業も発信し、最先端の農業をリードしている。

  • 所属・内容等は取材当時のものです。

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