• 特集2 事業の枠を超え、より豊かな未来に向けて 事業活動とともに未来を担う子どもたちの育成やスポーツなどの文化醸成に貢献

2016年度のCSR・環境活動特集

次世代育成活動

公益財団法人 山岡育英会

世界の平和と繁栄・文化の向上に寄与する人財を育成していく

創業者の山岡孫吉初代理事長
活動の背景

山岡育英会は、1950年、日本が終戦後の混乱からようやく立ち直り始めた頃に、ヤンマー創業者である山岡孫吉が、私財を投じて設立した奨学財団です。

創設者の山岡孫吉初代理事長は、滋賀県の貧しい農家に生まれ、多くの困難に打ち勝ってヤンマー株式会社を創設し、世界的なエンジンメーカーに育て上げました。

「美しき世界は感謝の心から」を座右の銘とし、「事業として成功したのも、周囲の人々の協力・援助の賜物であった」という感謝の気持ちと、その恩恵を社会に還元したいという奉仕の精神から、「世界の平和と繁栄ならびに、文化の向上に寄与する人財の育成」を目的とする財団を設立しました。

これまでの歩み

山岡孫吉理事長の没後も、基金の充実と育英事業の拡大が図られ、現在では工学系・農学系の研究に従事する大学院生、外国人留学生、そして高校生に対する奨学金支援活動を行っています。

また、2013年から国際交流支援に寄与する目的で、新たに東南アジアのジュニアハイスクール生を対象に奨学金支援活動を開始しました。

当会の支援活動により、学業を終えられた方は、現在すでに5,400名に達し、それぞれが日本のみならず世界の各分野で活躍されています。この奨学生OBの社会への貢献こそ、山岡育英会の無形の財産であると自負しています。

奨学生証書授与式
研修旅行に参加した留学生

TOPICS

ヤンマーフットボールクリニックの様子

タイとインドネシアで子どもたちの学業とサッカーの両立を支援

タイとインドネシアにおける「東南アジアジュニアハイスクール奨学生事業」も2016年で3年目を迎え、経済的に恵まれない子どもたちが、学業とサッカーを両立させ、アジアの次世代を担う人財となるべく、サポートしています。奨学金希望者は、「ヤンマーフットボールクリニック」と銘打ったサッカーイベントで、元Jリーガーのコーチによる指導を受けることができます。そのなかからサッカーのスキルに加え、学業成績、経済的支援の必要性を加味して奨学生を選定しています。

ヤンマーミュージアム

ヤンマーの歴史やものづくりの仕組みを体験しながら学べるミュージアム

ヤンマーミュージアム
活動の背景

“ここにしかない感動”を体験いただくことをコンセプトとして、ヤンマーの創業者・山岡孫吉の生誕地である滋賀県長浜市にオープンした「ヤンマーミュージアム」は、2013年3月のオープン以来、30万人(2016年5月末現在)を超えるお客様にお越しいただきました。「大地」「海」「都市」の3つの事業領域における豊富な展示内容やワークショップを通じて、ヤンマーの歴史やものづくりの仕組みなどを体験しながら学んでいただけることから、地域の学校教育の場として多数ご利用いただいています。

これまでの歩み
ビオトープ観察会(顕微鏡でのプランクトン観察の様子)

オープンから段階的に施設内容を拡充しており、2014年3月に「研究開発ゾーン」をオープン、2015年4月に「農業ゾーン」をリニューアルしました。また、ワークショップは、環境、ものづくり、食育、農業などの大切さを“見て・感じて・学べる”多彩な内容を毎月開催しており、2015年度は、木製エンジン組立体験やビオトープ観察会などのプログラムを開催しました。このほか、秋まつりやもちつき大会などのイベントも毎年実施しています。

TOPICS

次世代を担う小中学生に農業・漁業分野への理解やヤンマー創業者の功績などを知る学習の機会を提供

ヤンマーミュージアムでは、地元の小学生や県内外の中学生たちを対象に、さまざまな学習の機会を提供する次世代育成活動に取り組んでいます。単に施設の展示物を見学してもらうだけでなく、学校の先生方と共同で学習指導の内容を検討し、子どもたちに合わせた体験プログラムの作成と提供を行っています。

たとえば、滋賀県立びわ湖フローティングスクールの学習活動の一環として行った合同ふれあい体験学習では、オリジナル問題集を使ったクイズラリー形式の見学を行い、実物の農業機械や船舶などに触れる機会や、スタッフとの交流を通じて農業・漁業分野の理解を深めてもらいました。

また、地元の中学1年生の総合学習では、ヤンマー創業者をテーマに取り上げてもらい、当館による「山岡孫吉人物伝」講習や見学を通じて、山岡の人物像や功績、ヤンマーの企業活動について学んでもらいました。見学後には、体験学習の成果をまとめた「ヤンマー新聞」を生徒の皆さんで作成されるなど、当社や郷土への興味が多岐にわたって深まり、総合学習として期待以上の成果が生まれたとの喜びの声をいただきました。

  • 滋賀県内のすべての小学5年生が、学習船「うみのこ」(湖の子)に乗船・航海し、宿泊をともなう教育・運営を実施している県の機関。事業主体は滋賀県教育委員会。
ヤンマーOBのボランティアスタッフとの交流(フローティングスクール)
研修室での質疑応答の様子(中学生)
フローティングスクール(研修室で説明を聞くこどもたち)
体験学習の成果をまとめた「ヤンマー新聞」

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