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社員インタビュー

山下 加津也

大阪エンジニアリング部大阪サービスグループ

( プロフィール )

高校卒業と同時に海技学校へ進み、国家資格の海技従事者資格(海技士)を取得。卒業後は1,500~2,000tの内航船のタンカーに機関士として乗船。2年間の勤務を経て、陸上での仕事を求め転職。2001年6月、ディーゼルエンジンの技術を生かしてヤンマーエンジニアリングへ入社。2年目の2002年、東京エンジニアリング部に転勤となる。約11年間勤務を経て、2012年4月より大阪勤務。

15年やっても分からないことが沢山。だからこそ面白い

1年がかりのプロジェクト・海王丸の修理復旧工事では主担当を務める

私が所属する部署は、船舶用エンジンのアフターサービスを行っています。計画を立てて必要な部品を送り込むなど、修理の段取りを付けるまでが業務範囲のケースもあれば、実際に船に行って修理をすることもあります。また、スーパーバイザーや監督という立場で修理現場に立ち会うこともあります。修理を行う際は基本的に1人ですが、規模によっては部署の後輩や協力会社などとチームを組むこともあります。案件ごとに関わり方は様々です。

特に思い出深い仕事は約10年前に携わった海王丸の修理復旧工事です。海王丸は国が保有する練習帆船です。台風による座礁で大きな損傷を受け、横浜の造船所で復旧工事が行われた際にエンジン補修の主担当を務めました。海王丸のエンジンは、この船のためにワンメイクで作った特殊なエンジンだったのですが、そのエンジンを座礁現場で見た時には「本当に直せるのか」と思うほどひどい損傷で、そのため非常に大規模なプロジェクトとなりました。当時私が所属していた東京エンジニアリング部と尼崎工場にそれぞれ特別チームを作り、部品の半分を作り直すなど、約1年かけて復旧しました。

日々新しい知識に触れる面白さと「ありがとう」の瞬間の達成感

この仕事の面白さは「極める」ということがないところです。新技術が次々に出てきて、部品もどんどん変わります。そのたびに新しい知識が必要となります。一方、古いエンジンは製造年代によって設計の考え方が異なるため、分解の仕方すらわからないことがあります。今、私は主にタグボートの主機市場を担当していますが、お客様が使うエンジンは最新式から40年前に製造されたものまで様々です。そのため幅広い知識が必要とされますが、全て吸収することは容易ではありません。そこでベテランの方やヤンマーの設計部門の方など、エンジンごとに詳しい方に聞いて、教えてもらいながら解決します。日々新しい知識に触れられることに面白さを感じます。

逆に厳しさもあります。主機にトラブルがあると船を動かせないため緊急対応が求められます。しかし部品調達に時間がかかるなど、すぐに直せない場合もあります。数時間後に出航する予定なのに、3日、1週間と待っていただかなければいけないような時の調整は非常にストレスを感じます。それでも最終的に出航できて、お客様から「ありがとう」と言っていただけた瞬間は、大きな達成感を感じます。

船は1人では動かせない。悩まずに行動することが大事

最も大事なことは、「まず行ってみよう」というマインドです。電話でどれだけ詳しく話を聞いても、現場に行ってみたら全くイメージが違っていたということはよくあります。船は1人で動かせるものではありません。エンジンの修理も、船長、機関長、監督、他メーカーの担当者など、いろいろな立場の方と話し合い、協力して初めて出来ることです。特に弊社は仲間同士フォローし合う社風なので、うじうじ悩む必要はありません。まずは行動できる人。ヤンマーエンジニアリングが求める人材はそういう人だと思います。

個人的に目標としているのは、海外でも通用するエンジニアです。昨年、市場調査を兼ねて南米に行きました。そこで再認識したことは、我々が慣れ親しんでいる環境と同じ環境で仕事ができるわけではないということです。国内では当たり前の道具が南米ではないこともあります。国内で動いているエンジンが、地球の裏側でも同じように動いているのに、環境が変わっただけで修理ができない。そんなことがないよう、応用力を鍛え、どんな環境にも対応できるようになりたいと考えています。

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