田植機の開発部門で、設計業務を担当しています。主な業務は、国内向け田植機の設計です。最近では、移植作業の省力化・低コスト化の新技術「密苗」に対応した田植機の量産設計を担当しました。「密苗」とは、育苗箱に従来よりたくさんの籾を播いて多く発芽させる技術です。その苗を従来通りに移植できる田植機を設計しました。この技術により、育苗数が従来の1/2〜1/3減り、お客様の資材費や作業負担が大きく減少し、農家の収益に貢献できます。農家の収益が増え、日本の農業を活性化できる!そんな商品を生み出すことができる仕事です。
国内向け田植機の設計で
日本の農業の活性化に貢献
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アグリ事業本部 開発統括部
生物資源学研究科 共生環境システム工学専攻修了
2011年入社 -
中村 翔一SHOICHI NAKAMURA
現在の
主な
仕事内容
ヤンマーで
働く魅力
アグリ事業本部の商品開発の魅力は2つあります。一つ目は、業務の幅が広いことが魅力です。企画から量産まで、広い業務範囲で商品に携われるため、「これは、私が設計した機械だ!」と胸を張って言えます。
二つ目は、様々な部門と「チームプレー」で商品を作り込んでいくことです。どの部門も少数精鋭のため、皆で協力しながら開発・量産していきます。例えば、量産立ち上げの際は、開発・生産技術・品質保証・品質管理などの担当者が組立て現場に集まり、改善点があれば最速最短で改善できる方法を全員で考えたりします。
大切に
している
想い
私が大切にしている想いは、「約束した期限は守る」ということです。例えば、私達の最大のアウトプットである「量産出図」という業務があります。「量産出図」を元に、資材担当者は部品手配を、工場では生産検討が行われるため、提出期限に遅れると、後工程に無理が出てしまいます。最悪な場合、量産組立が遅れ、お客様に機械の届く日程が遅れることになります。
会社の利益だけでなく、お客様の利益を守るためにも、日程を守ることを意識して仕事に取り組んでいます。
印象に
残っている
エピソード
最も印象に残っている機械は、中型田植機「YRJ」の開発です。「YRJ」は一人で任された最初の仕事でした。「低騒音化」を開発コンセプトにした機械のエンジン周りを担当させていただき、荷が重かったのを覚えています。エンジン仕様や消音器など、何カ月も検討を重ね作り込んでいき、量産にこぎつけました。
圃場(ほじょう)試験の際、開発機にたまたま居合わせたお客様が、コンセプトを知らずに「静かだね」と評価いただき、非常にうれしかったことは一生忘れません。お客様に評価していただけることが、開発者の最高の喜びなんだと認識できた初めての経験でした。