阪神淡路・東日本大震災では、冷却水を使用しないガスタービンが大活躍。
しかし、約20%が『エンジンが起動しない・・・』、『発電しない・・・』、『途中で止まった・・・』など、運転できていませんでした。
これらの半数以上が、普段のメンテナンスを怠っていたり、適切な取扱やアドバイスを受けていませんでした。
ガスタービン保守契約「3LRメンテンナス」
非常用発電装置は待機状態で稼働時間が少ないために、メンテナンスが軽視され見落とされる傾向にあります。
しかし!緊急時には、稼働の良否が人命や財産にかかわる最重要な設備です。
万が一の場合、確実なパフォーマンスを発揮させるために弊社では、設置後15年経過した非常用ガスタービンの心臓部の定期点検整備として、『パワーモジュールの交換メンテナンス』を推奨しています。
発電機の動力源はガスタービン!
ガスタービンって?
ガスタービンとは、燃料の燃焼による熱エネルギーを運動エネルギーに変える原動機の一種です。
まず、『インペラ』で大量の空気を吸い込み圧縮します。次に『燃焼器』で圧縮した空気に燃料を噴射し点火燃焼させます。
最後に高温高圧になった燃焼ガスで『タービンブレード』を回転させ、運動エネルギーとして利用します。
上記の動力発生部位を『パワーモジュール』と言い、その回転数が3~5万回転!!
そんな超高速回転を『減速機』で減速し発電機を回転させ発電しています。
ちなみに、タービンの排気エネルギーを排気自身を加速しジェットとして噴出する事により推進力を得るのが航空機のジェットエンジンです。
ガスタービンは、抜群の信頼と安定感。でも点検の重要性を再認識
ガスタービンは精密機械!!
心臓部のパワーモジュールでは、高速回転体は毎分3~5万回転しており、2個の軸受で支えられています。この軸受に劣化した潤滑油が供給されると軸受に微細な傷がつき、損傷に至ることがあります。
また、潤滑油系統にはOリングを使用していますが、経年劣化でオイル漏れが発生し、軸受への潤滑油供給不足に至ることがあります。
さらに、大量の空気を吸入するため、外来異物混入により、塗装剝離・インペラ打痕跡やラジアルディフューザ翼が欠損することがあります。そして、運転環境により、インペラやラジアルディフューザに錆、タービンノズルに亀裂など、外的要因や環境にも左右され、保守点検は高度な対応力が必要とされています。
パワーモジュールの経年劣化事例
潤滑油の経年劣化事例
ガスタービンの潤滑油は見た目では劣化や汚れの違いが分かりづらいですが、顕微鏡で見るとかなり汚れているのが分かります。軸受け、ベアリングの周速は『約500km/h』!!(新幹線の300km/hより速い!)
汚れた潤滑油では、すぐに軸受けに影響します。
機械も劣化していきます!
非常用発電装置は待機状態で稼働時間が少ないために、メンテナンスが軽視され見落とされる傾向にあります。
しかし!緊急時には、稼働の良否が人命や財産にかかわる最重要な設備です。
万が一の場合、確実なパフォーマンスを発揮させるために弊社では、設置後15年経過した非常用ガスタービンの心臓部の定期点検整備として、『パワーモジュールの交換メンテナンス』を推奨しています。
ご存知ですか?今されている点検!
法定点検は、あくまでもその時点で機器が、機能、安全防止、公害面などが法定基準に適合しているかをテスターや目視などで『検査』するもので性能、安全を保証されたわけではありません。
それに対し、定期点検整備は、設備のトラブル防止や性能の維持を図るための予防保守であり、点検結果から、不具合箇所を整備します。
常に、日常管理から精密点検での内部状況を把握することで設備の本来の性能維持や寿命延長が可能になります。
そして!メーカーメンテナンスはTPMで安心と信頼
TPMはTotal Productive Maintenanceと言い、設備の一生涯を通して、生産性がもっとも高くなるように、設計・建設・運転・保守を個々で考えるのではなく、総括して生産設備の効率向上を図る広い視野に立ち、常に改善し、進化していく保全方法でTPM、総括生産保守と言います。
ヤンマーはTPMサイクルで設備の一生涯を常に考え、お客様に安心と信頼のメンテナンスをご提供出来るように取り組んでいます。
ヤンマーは、3つのLとRでメンテナンスをご提案します。
LICENSE[技術力]
ライセンスを取得したサービスマンが安心と信頼の技術で対応。
ヤンマーはガスタービンライセンス制度(技術者認定制度)で、経験や技術・提案力等高度な教育を受けたスタッフが対応いたします。
LIFETIME[提案・改善]
診断結果から設備にあったライフサイクルプランをご提案し、メンテナンスを実施する事で寿命の延長を行います。
弊社独自の診断項目と、ビデオスコープ点検などの高度な機材を使用した点検で、機器の寿命延長を目的とし最適なライフサイクルプランをご提案いたします。又、操作などご要望に合わせ講習会を実施いたします。
- ※対応時時発見不適合事象については別途(有償)といたします。
LOOKOUT[対応]
万が一の緊急対応に備えます。
万が一の緊急対応時は、ヤンマーの全国サービスネットワークでスピーディーに対応します。(緊急部品供給サービス含む)
REPLACEMENT[回復]
メーカー保証のリビルトPM、新品PM・部品を交換、性能を回復します。
メーカー保証のリビルトパワーモジュールや新品、純正部品を適正に交換する事で性能を回復し、寿命延長を行います。
GT3LRメンテナンスのご提案内容は!
機器の診断
万が一の緊急対応時は、ヤンマーの全国サービスネットワークでスピーディーに対応します。(緊急部品供給サービス含む)
診断結果に基いた交換機のご提案
リビルトPM
ご使用の機器が始動500回、500時間以下で損傷が少ない場合
新規製作PM
ご使用の機器が始動500回、500時間以上又は損傷が大きい場合
- ※交換機は、費用が異なります。
パワーモジュールの現地交換
精度の高い整備・検査を受けたPMユニットを現地で交換。周辺機器の整備と合わせ、作業を行い調整、試運転、引渡しとなります。
通常の工場持帰り整備に比べ工事期間がグゥ~ンと短く、お客様の操業の停止による、ご負担を軽減できます。
また、メーカ推奨の定期点検を日ごろ行う事で、機器のストレスを軽減し、安価なリビルトPMで交換が出来ます。
さらに!ガスタービンだけでなく周辺機器や設備の診断による更新をお勧めします。