油圧ショベル・ミニショベル・バックホーの違いって?

カテゴリ:建機の基礎知識

多彩な現場で大活躍!油圧ショベル・ミニショベルの基本を徹底解説!人手不足や省力化の波に乗って広く普及したミニショベル。いろいろな呼び方から種類・特徴の違いをご紹介します。

油圧ショベル・ミニショベル・バックホーとは?

建設現場などで目にする掘削用建機には、油圧ショベル・ミニショベル・バックホー(Back Hoe)、ディガー(Digger)、エキスカベーター(Excavator)…など、いろいろな呼び方がありますが、すべて同じ建機のことを指しています。
以前は大型クラス(運転質量6トン以上)を油圧ショベル、小型クラス(同6トン未満)をバックホーと呼んでいましたが、近年、呼び方が細分化され、今は大型クラスのものを油圧ショベル、小型クラスのものをミニショベル・ミニバックホーと呼ぶようになりました。
現在では一般的に、油圧(ミニ)ショベルとは上部旋回体(エンジン、操縦席など)が360°回転でき、下部走行体(足回り、下部フレーム)を停止した状態で、油圧によって駆動する作業装置の作動によって土砂などの掘削、旋回及び放土をするものをいいます。バックホーとは、バケットを機体側に引き寄せながら作業するタイプの油圧(ミニ)ショベルの一種をいいます。

そんな油圧ショベルなどの掘削用建機は、日本の建設業界の歴史で古くから活躍してきました。昭和初期には電気ショベルが登場した後、ディーゼルドラグラインが製作され、戦後には、近代化汎用機として機械式ショベルが登場し、昭和30年代後半には油圧ショベルへと変化を遂げていったのです。
そして昭和36年ごろから次第に小型化され、操縦がさらに手軽になり、万能的な使いやすさが認められたことで、広く普及して建設機械の花形となりました。
近年は人手不足、省力化の波に乗り、ミニショベルはいっそう広く普及しています。

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油圧ショベル・ミニショベルの特長

●全旋回できるため狭小地での作業がスムーズに

全旋回式のミニショベルは、一方通行の狭小道路や住宅密集地といった狭い作業現場でも、“全旋回”の特性を活かして掘削、積込み作業を能率的かつ容易に実現します。360度どの範囲でも作業できる性能は、まさに現代に適した建機ならではです。

●機体の入れない水中掘削や軟弱地掘削も可能に

人も機体も入れない軟弱地や川底の掘削など、難しい作業現場でも油圧ショベル・ミニショベル(バックホー/ミニバックホー)ならば長いブームを生かし、足場の良い場所から自由に作業することができます。

●正確さが求められる溝掘削などの作業にも適しています

壁際の溝掘削、配管工事の溝掘りなど、作業の正確性が求められる現場でも、油圧ショベル・ミニショベル(バックホー/ミニバックホー)は力を発揮します。
それは、2本のレバーで自由自在にアーム・ブーム・バケットを操ることができ、より丁寧に作業できるからです。

●足回りの摩擦損傷が少なく経済的です

油圧ショベル・ミニショベル(バックホー/ミニバックホー)の作業では、走りながらの作業はほとんどありません。そのため、足回りの損傷は当然少なくなります。
掘削作業、積込み作業時は、最も効率の良い位置に車体を配置すれば、掘削作業範囲では全く動かずに作業することが可能。また、掘削から埋め戻しまでの一連の作業を1台の油圧ショベル・ミニショベルで完結できます。

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