トラクター製品ページ
YTシリーズを中心にヤンマーのトラクターをご紹介しています。
2017.09.20
2017年の夏、みなさんはどのように過ごされましたか?
滋賀県長浜市のヤンマーミュージアムでは、8月11日~27日の間、夏の特別展示として「ヤンマー赤いトラクター展~赤トラからYTまで~」を開催しました。
期間中は、ヤンマートラクターの代表的なモデルを、初期型から最新型まで展示。歴代のトラクターカタログが壁を飾り、実施されたミュージアムの館長とヤンマーのOBによるギャラリートークも大いに盛り上がりました。過去のモデルを利用されていた方からは「懐かしい」と、はじめてトラクターを見るお子さんたちからも「カッコいい!」と、それぞれに夏休みの思い出をつくっていただけたようです。
今回Y MEDIAでは、同イベントにご来場いただいた方もそうでない方にもお楽しみいただけるように、誌上「ヤンマー赤いトラクター展」を実施します! 半世紀を超えて進化してきたヤンマーのトラクターの歴史はそのまま、ヤンマーのテクノロジーの歴史でもあります。その時代の農家の要請に応えながら進化してきたトラクターを、画像中心に振り返ります。
農業機械の歩みは、「人が行う農作業をいかに省力化するか」が原点。人力から牛馬の力を借りていた昭和初期を経て、昭和20年代ごろから耕うん作業の機械化、すなわち耕うん機が普及します。その後、昭和40年代にさらなる省力化を目指し導入された乗用型がトラクターです。
国産トラクターが開発され、農家に普及した時期のトラクターの多くは、後輪の二輪のみにエンジンの動力が伝わる二輪駆動でした。待つこと昭和40年代終盤、四輪駆動のトラクターが登場します。水田でのけん引力に欠かせない四輪駆動のパワーは、現在のトラクターでも基本となっています。
進化するトラクター。ヤンマーは昭和50年代に“UFO”を開発しました!……といっても、未確認飛行物体ではありません。ヤンマーのUFOは、自動水平制御装置のことを指します。機体の傾きをセンサーが感知し、後ろに取り付ける作業機(ロータリー)を自動制御。でこぼこな畑を均平にならせるようにしたこの装置も、現在では標準装備になっています。
昭和50年代には屋根がついただけのトラクターでしたが、大型化・高機能化が進むにつれ「車のように音楽が聞ける」「エアコンがかけられる」など、居住空間としての機能を備えたキャビン仕様が登場。この時期、ヤンマーでもキャビンの内作(自分の会社で開発・生産する)が始まり、発売当時には、その快適性能が話題となりました。
2000年代に入り、時代は「環境性能」を問います。操作性能に加えて、環境へのやさしさを追求するため、省資源・低燃費型のエンジンの開発が進みました。エコロジーなトラクター、“エコトラ”の時代です。ヤンマーのエンジンでは、燃料噴射量をコンピューター制御することにより、高効率な燃焼とクリーンな排気を実現させました。
2000年代に入ると、自動車のAT仕様のように、無段変速できる“HMT(油圧-機械式無段変速装置)”システムや、低騒音・低振動の “静穏キャビン”など、作業者が疲れないような新たな仕組みが次々に開発されていきます。湿田での走行性能を保ちながら、作物や地面にやさしい作業が出来る“デルタクローラ”仕様など、多様化するニーズに応える動きも。
最先端のテクノロジー×デザイン。Y MEDIAでもおなじみの現行機、YTシリーズが登場。ここに、一番新しい農業の姿があります。 自由に操れること。効率を極めること、そして乗ることを誇れること。 世界の先をいく、「新しい農」を表現しています。
みなさんの思い入れがあるモデルはありましたか? 先日Y MEDIAでも紹介しましたが、トラクターはすでに自動運転の時代に。テクノロジーの進化により、その時々の農業の課題を解決していく役割は、そのままヤンマーの使命でもあります。
トラクター誕生から半世紀と少し。この先も、ヤンマートラクターの進化にご期待ください。