VISION01 省エネルギーな暮らしを実現する社会

VISION01 省エネルギーな暮らしを実現する社会

目指す姿

エネルギーの可能性を拡大。安価・安全な動力、電力、熱を、いつでも必要なとき必要なだけムダなく使えること。

VISION-01の社会を実現するために貢献できる主な製品・サービス

エネルギーマネジメントシステム

エネルギーの運用状況の把握・分析、適切な省エネ診断により、施設全体でエネルギー使用を最適化し、省エネルギーに貢献します。

産業用ディーゼルエンジン

これまでの産業用小形ディーゼルエンジン事業領域を拡大することを目的に、超低燃費・高出力エンジンを開発。最新の欧州StageⅤ規制にも適合しています。

関連する主なSDGs

SDGs7、9、12、13、17

VISION-01に関連し解決すべき社会課題

グローバルイシューと個別テーマ

事業活動を通じた貢献

ヤンマーパワーテクノロジー株式会社

関連する主なSDGs

船舶における水素エネルギーの利活用に向けて自社製ボートによる舶用燃料電池システムの実証試験を開始

顧客の課題

船舶業界では、国際海事機関において今世紀中の温室効果ガス(GHG)排出ゼロを目指す「GHG 削減戦略」が採択されるなど、世界的な環境規制強化が進んでいます。また、経済産業省が発表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」でも、水素やアンモニアなど使用時にCO2を排出しない燃料船開発の技術力獲得が示されるなど、環境負荷の低いエネルギー源や動力源の開発が注目されています。

ソリューション

自社製ボート

ヤンマーパワーテクノロジーは、水素燃料を利用した将来のパワートレインにおける技術開発の一環で、燃料電池ユニットなどを組み合わせた舶用燃料電池システムを開発し、自社製ボートによる実証試験を開始しました。

舶用燃料電池システムは、船舶特有の安全要件に対応した設計とし、リチウムイオン電池や推進モータ等を含めたパワーマネジメントシステムも自社開発を行いました。今後はこの技術を応用し、さまざまな電動化商品に展開できると考えています。

自社製ボートには、大電力の電気機器や水素タンクを多数搭載しています。そのため、電気機器から出るノイズの悪影響を極小化したり、座礁や衝突から水素タンクを守るため、デッキ甲板部分を専用形状に作り上げたりする必要がありました。当社のFRP成形や船殻組立に関する高度な技術力がいかんなく発揮されています。

実証試験は、大分県国東市近海で行われており、自社製ボート(実証試験艇)は、国土交通省の「水素燃料電池船の安全ガイドライン」に国内で初めて正式に準拠した船舶です。現在、実証試験において燃料電池システムの分析と船舶特有の課題抽出、その対策の評価などを行っています。将来的には、2023年の実用化に向け、燃料電池システムの複数台連結による大容量パッケージを開発し、より大型の船舶に対して水素燃料を使用したシステムソリューションの提供を目指します。

舶用燃料電池システム実証試験艇
実証試験艇の操舵室
300kW級の舶用水素燃料電池システムのイメージ図

提供価値

利用時のCO2排出がゼロとなる水素エネルギーを、船舶でも利活用できるようにすることで、2050年のカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

ヤンマーエネルギーシステム株式会社

関連する主なSDGs

未利用エネルギーの温泉廃熱を活用した小型ORC廃熱発電機を長野県諏訪市に試験導入

顧客の課題

長野県諏訪市では以前より、豊かな温泉資源を活用して家庭や共同浴場などに温泉を給湯する事業を行っていました。しかし、年々契約件数が減少傾向にあったことや、温泉資源の新たな活用方法を通じて地域に還元できないか模索していました。

ソリューション

小型ORC廃熱発電機

ヤンマーエネルギーシステムは、より発電効率の高い商品など環境への負荷が低く、生活を豊かにできる商品づくりを続けており、近年ではトータルエネルギーソリューションとして持続可能な未来へ向けたエネルギーシステムの開発も実施してきました。その活動の一環として10kW未満のパッケージ化された小型のオーガニックランキンサイクル(ORC)発電機を開発しました。パッケージ化することで施工性の向上や複数台設置が簡易にでき、案件ごとに最適な容量での提案ができます。

こうした当社の商品や取り組みを知った諏訪市からの相談を受け、温泉廃熱を活用した小型ORC発電機の試験導入が実現しました。ORC発電機は、水よりも沸点の低い媒体を活用することで、低温の蒸気や熱水を発電に利用でき、温泉熱や地熱などの有効活用の手法として注目されてきました。

これまでもORC発電機は日本国内に限らず開発されてきましたが、地熱活用など大規模なものが多いため、導入先が限られ、また個別の対応が必要となることから、コスト高などの課題がありました。

実証試験は、2020年8月から1年間、諏訪市内のあやめ源湯で実施しています。発電機の発電出力は8kWで、年間の発電量は約7万kWhを想定しています。70~95℃程度の比較的低温の廃熱から発電が可能で、熱回収から系統連系に必要な機器をコンパクトに組み込んだパッケージ発電機です。10kW未満の超小型発電機ですが、連結可能で柔軟に容量対応が可能となります。

温泉を活用した小型ORC廃熱発電機システムの仕組み

提供価値

未利用の工場廃熱や温泉熱などを活用することにより、化石燃料由来のエネルギーに比べてCO2の排出を抑制でき、気候変動の緩和に貢献できます。日本国内には、温泉をはじめ、工場などでも小規模な熱源が多くあるため、それらを活用した社会的にも経済的にも最適なソリューションをお客様に提供できます。

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