福岡工場では、ヤンマー製のガスコージェネレーションシステムやガス空調設備(GHP)などの省エネ機器に加え、太陽光発電設備、太陽熱利用温水設備などの再生可能エネルギーを活用した設備を導入いただいており、ヤンマーエネルギーシステムはこれらを効率よく制御するエネルギーマネジメントシステム(EMS)を提案することで顧客の課題解決を目指しました。
EMSは、各エネルギー設備をはじめ、ガスコージェネ、GHP、ジェネリンクにセンサーを設けて工場全体の電力およびガス使用量を把握。前日に天気予報や料金情報などで最適な運用計画を自動作成し、当日は各エネルギー設備の負荷状況により自動で補正することができます。エネルギーの利用状況や機器の運転状況はEMSモニターで一元管理でき、遠隔により当社の技術担当者もリアルタイムに情報を共有することで、急なトラブルにも迅速に対応できます。
EMSの導入で2019年度のエネルギー年間使用量を1,500kl未満に抑えるとともに、デマンド値(最大需要電力)の抑制や昼間のピーク時間帯における電力需要の平準化を実現。さらに、これまで管理者の経験に頼っていた各エネルギー設備の設定が自動化されたことでエネルギーロスが少なくなり、よりきめ細やかな制御が可能となりました。日々の管理業務の軽減につながり、蓄積された分析データは長期的な運用計画にも活用できます。