• エコディーゼル 低燃費とNO<sub>X</sub>低減を同時に実現 一般的に燃費とNO<sub>X</sub>はトレードオフの関係にあります。これに対しヤンマーは、「ASSGIN 燃料方式」と「高圧ミラーサイクルシステム」の採用により、NO<sub>X</sub>低減と燃費改善の両立を実現しました。

ASSIGN 燃焼方式

Available Space(利用できる燃焼室空間)Scattering Injection(分散させた燃料噴射)Geometric Nexus(幾何学的な関連)

千鳥ノズル

従来の噴射方式と千鳥ノズル噴射方式比較

噴口を千鳥配置にして、多噴口にすることにより、小噴口でありながら総噴口面積を充分確保し、かつ空気利用率を向上できます。

空気流動

給気スワールとスキッシュの図

給気ポートの形状を最適化して、燃焼室内に適切なスワール(うず流)を与え、同時に圧縮行程でスキッシュを発生させ、空気と燃料噴霧の混合を促進させ燃焼効率を高めています。

高圧ミラーサイクルシステム

ミラータイプカム

燃焼前の雰囲気温度の低減 → 低NOX
ミラーサイクルはミラータイプカムによって給気行程において、給気弁を従来より早く閉じます。給気行程を早く終わらせることで吸入された給気は膨張してシリンダ内温度が低下し、次の圧縮行程時、圧縮温度が下がり燃焼前の雰囲気温度を低減することでNOXの排出量を低減します。

給排気弁リフト線図 給気弁を早く閉じる、吸入空気が膨張→シリンダ内温度低下、圧縮温度低下→燃焼前雰囲気温度低下→低NOx化

高圧力比対応過給機

給気圧力に対する機関負荷率のグラフ

シリンダ内圧力の回復 → 燃費改善
給気行程を早く終わらせるだけでは、シリンダ内に充填される空気量が低下し、シリンダ内圧力が下がり燃費の悪化を引き起こします。短い給気行程中に高圧力比対応過給機により給気圧力を増大させてシリンダ内に送り込むことで、空気量を確保し、シリンダ内圧力を回復させて燃費の悪化を抑制します。

燃料消費率とNOX排出量の関係

燃費変化率に対するNO<sub>X</sub>排出量のグラフ、IMO 1次規制と、高圧ミラーサイクルシステムを適用したIMO 2次規制の比較