お客様事例紹介

栃木県思川・大岩藤浄化センター様〈バイオガスコージェネ〉

栃木県思川・大岩藤浄化センター

お客様紹介

栃木県の流域下水道事業は昭和56年3月に鬼怒川上流流域上流処理区で開始してから間もなく40年を迎えます。これまでに4流域下水道、6つの浄化センター、1つの下水道資源化工場を設置運営しています。また、下水汚泥処理工程で発生した消化ガスを利用した消化ガス発電設備の導入や、屋根貸事業による太陽光発電設備の設置を進め、下水道資源における再生可能エネルギーの利用を推進しています。

所在地

思川浄化センター
〒329-0114 栃木県下都賀郡野木町大字野木2252-2
導入製品 バイオガスコージェネレーション 24.5kW 2台
発電開始年月 2020年2月27日

大岩藤浄化センター
〒323-1104 栃木県栃木市藤岡町藤岡4002
導入製品 バイオガスコージェネレーション 25kW 1台
発電開始年月 2020年4月1日

消化ガス発生量が少ない下水処理場は・・・

栃木県様の流域下水道事業は4流域下水道、6つの浄化センター、1つの下水道資源化工場を設置運営し、下水汚泥処理工程で発生した消化ガスを利用した消化ガス発電設備の導入や、屋根貸事業による太陽光発電設備の設置を進め、下水道資源における再生可能エネルギーの利用を推進しておられます。
しかし、消化ガス発電はこれまでに6か所の浄化センターのうち4か所では消化ガス発電事業を行っていましたが、思川および大岩藤浄化センターでは発電ができておらず、消化ガスを有効利用できていませんでした。栃木県が発電事業を行うには消化ガスの発生量が少なく、メリットがないため導入は進みませんでした。そこで、残る思川浄化センターと大岩藤浄化センターについても再生可能エネルギーの活用を模索されていました。

民間の資本を活用し、発電事業を開始

栃木県様は2018年12月に民設民営方式での消化ガス発電事業を公募し、民間資本とノウハウを活用した民営型施設として、発電設備を導入することにしました。公募の結果、ヤンマーエネルギーシステムが選出され、ヤンマーによる発電施設が完成しました。思川・大岩藤浄化センターは発電所用地をヤンマーに貸し、消化ガスを販売し、土地使用料とガス代を得ます。ヤンマーは消化ガスを燃料とし発電を行い、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)を利用し、電力会社へ売電します。
2020年2月27日思川浄化センターで発電開始式を行い、『栃木県流域下水道の全ての浄化センターにおいて消化ガス発電が導入され、消化ガスの有効利用がはかれることは誠に喜ばしいかぎりです。』と栃木県のご担当者様からお言葉をいただきました。

事業スキーム図

これからの下水道事業

下水道事業は将来にわたって持続可能な経営基盤を確保しながら、安定的な下水道サービスを提供するため公営企業法が適用されることになっています。栃木県様の流域下水道事業も2020年より公営企業法を適応し、『これまで通り計画的な施設の整備更新を行うとともに、消化ガスなどの下水道資源を有効利用するなど、下水道施設の維持管理コストの低減だけでなく環境にも優しい事業を展開していかなければならない』とおっしゃっております。
ヤンマーが運営する発電所を『YANMAR ENERGY FARM』 と名付け、少量で未利用の消化ガスの有効利用を求めているお客様に広めていきたいと考えています。

バイオガス発電

食品廃棄物や畜産廃棄物、下水汚泥等をメタン発酵し、廃棄物量を削減、さらに電気と熱に変換します。

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