メンテナンスが製品の寿命を左右する

製品の安全性・性能を維持するには、日々の点検やメンテナンスが重要です。
製品の使用状況に合わせた計画的な定期メンテナンスの実施は、故障や重大事故を未然に防ぎ、ランニングコストの削減につながります。また、製品のベストパフォーマンスを引き出し、寿命を延ばします。

メンテナンス交換部品 -産業用エンジンの例

ご利用の製品によって違いはありますが、ここでは産業用エンジンの代表的なメンテナンス交換部品をご紹介します。

  • メンテナンス方法は製品によって異なります。取扱説明書をご確認ください。

潤滑油フィルター

使用前

使用後

潤滑油フィルターは、エンジン潤滑油に混じった微細な金属粉やカーボンなどを取り除きます。
フィルターが汚れると、エンジンの動きが悪くなり、故障の原因となりますので、定期的な交換が必要です。

交換推奨時間:500時間ごと

燃料フィルター

使用前

使用後

燃料フィルターは、ディーゼル燃料への侵入物や沈殿物などを取り除きます。燃料が汚れると、ベル部に汚れが詰まり、燃焼効率が落ちるなど、エンジン本来のパフォーマンスが発揮できません。
ヤンマーの純正フィルターは、目が細かく高品質で長持ちはしますが、定期的な交換が必要です。

交換推奨時間:500時間ごと

Vベルト

使用前

Vベルトは冷却ファンを駆動し、エンジンを冷却する働きをします。劣化してVベルトの張りが緩んだり、切れたりするとエンジンが冷やされずオーバーヒートの原因となります。

交換推奨時間:250時間ごとに張り調整。必要に応じて交換。

エレメント・エアクリーナ

使用前(左:エレメント・右:エアクリーナ)

エレメント・エアクリーナは、エンジン内への浮遊ゴミの侵入を防ぎます。使用環境により交換頻度は変わりますが、定期的に点検を行い、交換が必要です。

交換推奨時間:500時間ごと

メンテナンス不足が原因の故障事例 -産業用エンジンの例

メンテナンスをしないと作業中のトラブルや大きな故障につながり、修理コストが高くなってしまう場合があります。ここではそのような事例をいくつかご紹介します。
ヤンマーでは、故障を防ぎ、より長く製品を使っていただくためにも、定期的なメンテナンスを推奨しています。プロのサービススタッフによる定期点検・整備も行っていますので、お近くの販売店までご連絡ください。

CASE 01. エンジンオイル・潤滑油フィルターの継続使用

クランクの破損

油圧低下異常

CASE 02. 燃料フィルターの継続使用

プランジャー(燃料噴射装置)の早期摩耗

分配軸の焼き付き

ノズルへの異物噛み込み

CASE 03. オイルの注油不足

エンジンの焼き付き

CASE 04. 吸気バルブのメンテナンス不足

白煙発生

ヤンマーが推進する新しいメンテナンスの形 - ダウンタイムのゼロ化に向けて

ICTを活用し、お客様に合わせたメンテナンスを実施

ヤンマーではお客様の機械にセンサーを取り付けることにより、負荷がかかっている部分を分析し、必要な部分のみ最適なメンテナンスを行える、新しい仕組みを推進しています。

そして「リモートサポートセンター」を設置し、すべての事業のお客様に対するトータルサポートを追求。先進的な「予防保全」型サービスと、「お客様の手を止めないサービス」の実現、さらに、蓄積したデータを活かした経営改善サポートに取り組んでいます。

Remote Support Center SMARTASSIST:GPS、通信端末を搭載した農機や建機などから稼働情報やコンディション情報を収集・活用するサービス SHIPS WEB:大形舶用エンジンの定期性能分析・診断サービス RESS: 24時間常用・非常用発電機などを監視し、異常時に通報したり、エネルギー管理支援をするサービス
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