エネルギー - ニュースリリース
非常用発電機の新しい保守管理を実現する 新遠隔サポートの実証運用を開始
2020年08月26日
ヤンマーホールディングス株式会社
ヤンマーホールディングス株式会社のグループ会社であるヤンマーエネルギーシステム株式会社(本社:大阪市、社長:山本哲也、以下YES)は、非常用発電機「AutoPackシリーズ(以下APシリーズ)」における遠隔サポートサービスの実証運用を2020年9月より開始します。
東日本大震災では、防災用自家発電機の内4.8%が不始動・停止状態に
非常用発電機は、自然災害などにより停電が発生した場合に、ビルやオフィスでの事業継続を行う上で非常に重要な役割を担っています。一方で、適切なメンテナンス管理を怠ると、有事の際に燃料切れや動作不良などを引き起こすリスクも顕在化しています。実際に、2011年に発生した東日本大震災においては震度6以上の地域に設置されていた防災用自家発電機の内4.8%が何らかの原因により不始動・停止状態であったという調査結果※1も出ています。近年は毎年各地域で豪雨災害やゲリラ豪雨の様に規模の大きな災害が発生し、2019年千葉県周辺に上陸した台風15号でも一般家庭を含めた約93万戸※2が停電するなど、甚大な被害が発生しています。国内非常用発電機市場のリーディングカンパニーとしての新たな挑戦
YESは国内非常用発電機市場のリーディングカンパニーとして、1984年より業界に先駆けて遠隔監視システム「RESS」を展開してきました。今回さらなるお客様の管理工数低減と安定した機器の管理・運用を目指し、非常用発電機における遠隔監視サービスを拡大していきます。尼崎に開設準備中の「CSセンター(仮称)」にも本機能を搭載した非常用発電機を設置し、モニタリングや運用の実証を行います。本実証では、燃料センサーなどから収集した情報を新たに開発した遠隔監視ユニットで自動的にCSセンター内の「リモートサポートセンター(RSC)」に集約し、劣化予測診断や残油通知を行います。これにより、お客様の管理工数や維持コストの削減、点検作業の効率化を実現するとともに、現場にいなくても管理・運転などの対応が可能となることからニューノーマルな働き方への対応も期待されます。今後は、燃料デリバリーサービスやビッグデータを活用した新しい価値を提供します。
2021年度9月以降に受注する全ての「APシリーズ」にこの新遠隔監視ユニットを搭載※3し、遠隔サポート運用のサービス拡大を図ります。
遠隔サポートサービス実証運用の主な内容
- 遠隔監視ユニットを搭載した非常用発電機で、YESとビル管理者の双方でデータの確認を実施。
- 運転データや燃料残量などの情報は通常1時間ごとにクラウドサーバーへ送信され、RSCにて一括管理。
- スマートフォンやタブレットによる発電機の情報やメンテナンスレポートなどの閲覧システムを検証。
- 従来のRESSで行っていた状態管理に加え、劣化予測診断、残油量通知を行い、遠隔操作(運転、停止など)災害時に備えた管理体制を検証。
APシリーズについて
https://www.yanmar.com/jp/energy/emergency_generator/cubicle/遠隔監視システム「RESS(Remote Energy Support System)」について
https://www.yanmar.com/jp/energy/maintenance/emergency_generator/remote_supervision.html※1 出典:一般社団法人日本内燃力発電設備協会発行「東日本大震災における自家発電設備調査報告書」
※2 内閣府「令和元年台風第15号に係る被害状況等について」より。(令和元年12月5日17:00現在)
※3 遠隔サポートのサービスには別途契約費用がかかります。
<ヤンマーについて>
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、産業用エンジンを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開し、お客様の課題を解決するソリューションを提供しています。ヤンマーは“A SUSTAINABLE FUTURE-テクノロジーで、新しい豊かさへ。-”をブランドステートメントに掲げ、次の100年へ向けて持続可能な社会の実現に貢献していきます。
- ※ニュースリリースに記載されている内容は発表時点のものです。最新情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。
【本件に関するお問い合わせ先】
ヤンマーエネルギーシステム株式会社 経営企画部
E-mail: yes_domestic_planning@yanmar.com
【報道関係者お問い合わせ先】
ヤンマーホールディングス株式会社
ブランド部コミュニケーション部 広報担当
E-mail: koho@yanmar.com