産業エンジン - ニュースリリース
高出力の産業用ディーゼルエンジン2機種を開発
2018年04月23日
ヤンマー株式会社
ヤンマー株式会社(本社:大阪市、社長:山岡健人)は、欧州次期排ガス規制(EU StageV)に対応した最高出力155kWの高出力産業用ディーゼルエンジン2機種(4TN101/4TN107)を新たに開発しました。当製品により、当社のエンジン製品のラインアップを拡充し、高出力の産業用ディーゼルエンジン市場に本格的に参入します。
小型産業用エンジンや大型舶用エンジンでは、厳しい排ガス規制への対応が求められるとともに、お使いいただくお客様の価値を高めるために低燃費・高効率、そして信頼性と耐久性が要望されています。このような中、当社は幅広い製品でお客様のニーズにお応えしてきました。
この度、当社が長年培ったディーゼルエンジンの最新技術を集約することで、徹底的に高出力密度※1と低燃費にこだわりながら、各国の排ガス規制に対応する新エンジン「4TN101」、「4TN107」の2機種を開発しました。
これからもヤンマーは、従来から好評を頂いている56kW以下の小型産業用エンジンと併せて、お客様のご要望と各種産業用途にご満足頂ける製品を提供してまいります。
【製品概要】
機種名:4TN101/4TN107
量産開始時期:4TN101 2020年
4TN107 2019年
主要諸元:
主な特長 :
(1)クラストップの低燃費
産業用エンジン及び舶用エンジンで長年培ってきた燃焼技術を結集し、同出力帯のエンジンに比べ燃費を約10%低減※2しました。稼働時間の長い当出力帯のお客様のライフサイクルコスト低減に貢献します。(2)クラストップの高出力密度
高出力化に向け高剛性のエンジン設計を実施しました。また「4TN107」には、ツーステージターボチャージャー仕様を設定し、クラストップの高出力密度34kW/Lを達成しました。(3)オフロード作業に最適なトルク特性
ターボチャージャーや燃焼技術の最適化により、当出力帯の建設機械、農業機械、マテリアルハンドリングなど様々な産業用途で必要とされるトルク特性を実現しました。ツーステージターボ仕様を設定した「4TN107」は、最高トルク805Nmを達成しました。(4)コンパクトなエンジン設計
作業機の車体設計を考慮したコンパクトなエンジン外形設定を行うことで、お客様の作業機への搭載性を向上しました。また、当社の排ガス低減技術を結集し、排ガス後処理装置のサイズを最小化することで、お客様の作業視認性や居住性の向上に貢献します。(5)お客様の作業を止めない独自の排ガス後処理装置制御
欧州の次期排ガス規制(EU Stage V)に対応するため、小型産業用エンジンで培ってきた当社独自のPM※3を捕集するディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)※4システムや尿素水を用いた排ガス後処理装置(SCR)※5システムを採用しています。このシステムにより、高地や低温下、軽負荷から重負荷の、あらゆる作業条件下でも、お客様の作業を止めずに運転を続けることができます。(6)ワイドパワーレンジ
「4TN101」「4TN107」は、それぞれ55~105kW、90~155kWの出力レンジを設定しており、1つのベースエンジンで幅広い作業機の出力ラインアップをカバーすることができます。【参考画像】
【新エンジン紹介サイト】
※1 出力密度:単位排気量(L)当たりの出力(kW)
※2 当社が実施した試験結果と、同等クラスのエンジンとの比較
※3 PM:パティキュレートマターの略で、すすなどの浮遊粒子状物質
※4 DPF:ディーゼルパティキュレートフィルターの略で、ディーゼル排ガス中の粒子状物質を除去するフィルタ
※5 SCR:ディーゼル排ガス中に含まれるNOxを尿素水から発生するアンモニアを用いて還元・浄化し無害化する技術
<ヤンマーについて>
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功しました。以来、産業用ディーゼルエンジンを事業の柱とし、さまざまな市場へ商品・サービス・ノウハウを融合したトータルソリューションを提供する総合産業機械メーカーです。小型エンジン、大型エンジン、農業機械・農業施設、建設機械、エネルギーシステム、マリン、工作機械・コンポーネントの7事業を有し、グローバルにビジネスを展開しています。
「わたしたちは自然と共生し、生命の根幹を担う食料生産とエネルギー変換の分野でお客様の課題を解決し、未来につながる社会とより豊かな暮らしを実現します」をミッションステートメントに掲げ、世界の「都市」「大地」「海」の事業フィールドで、資源循環型社会“A SUSTAINABLE FUTURE”実現への貢献を目指しています。
詳しくは、ヤンマー株式会社オフィシャルウェブサイトをご覧ください。
【報道関係者お問合せ先】
ヤンマーホールディングス株式会社
ブランド部コミュニケーション部 広報担当
E-mail: koho@yanmar.com
- ※ニュースリリースに記載されている内容は、記者発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。