ニュースリリース

中津干潟における国産アサリ養殖(実証試験)の展開について 〜「地元の海が元気になるよう」関係機関が一体となって取り組んでまいります〜

2011年06月22日
ヤンマー株式会社

 ヤンマー株式会社(以下ヤンマー)と大分県漁業協同組合中津支店は、大分県および中津市の協力を得て、干潟を利用したアサリ養殖試験事業をこのたび開始いたします。
 アサリは従来から身近に採取できる天然資源であり、かつ日本人にとってもなじみ深い食材です。現在全国各地でアサリ養殖が行われていますが、近年の自然環境の変化や、外来生物による被害等により、元来の天然資源が脅かされる状況が発生しています。
 この状況を打開し、地元の海に新鮮で安全な水産資源を効率的に復活させるために、ヤンマーは“ソリューショニアリング”※1の提供で現地に貢献してまいります。

1.本実証試験事業の狙い

  1. 国産アサリ種苗で完全に管理の行き届いた養殖の展開
  2. 高品質な中津産アサリ(天然資源)の確保
  3. 持続可能な干潟養殖モデルの確立
  4. 養殖アサリが母貝集団となり、周囲の天然資源の再生産を促すサイクルを構築

2.本実証試験事業の関係機関と主な役割について

ヤンマー株式会社
ヤンマーマリンファーム
(大分県国東市)
  1. 国内産母貝の飼育と母貝からの採卵
  2. 自社オリジナルシステムでの高密度幼生飼育
  3. アサリ稚貝(約1mm)の試験提供
  4. 自社独自の二枚貝中間育成施設(FLUPSY(フラプシー)※2)の試験提供
  5. 干潟を用いたアサリ養殖技術の開発
大分県漁業協同組合 中津支店
(大分県中津市)
  1. FLUPSYを用いた中間育成の実施
  2. 干潟でのアサリ養殖試験の実施
大分県
農林水産研究指導センター
水産研究部 浅海・内水面グループ
北部振興局農山漁村振興部
  1. 干潟育成に関する技術的指導
  2. 試験調査の指導
  3. 行政的な支援
中津市(大分県中津市)
農政水産課
  1. 試験調査の支援
  2. 行政的な支援

※プロジェクトの全体スキームとスケジュールは別紙資料を参照ください。

3.本実証試験事業の実施期間(予定)

2011年7月 〜 2012年9月

4.補足説明

※1「ソリューショニアリング」について
「Solutioneering」とは「Solution」と「Engineering」二つの単語からなる造語です。「Solutioneering」の提供こそが当社の存在意義・社会的使命であること、そしてお客様とともに(Together)永続的に発展していくことを表現しています。当社の原点である「エンジン」と「エンジニアリング」に磨きをかけ、技術・商品・サービスを供給するだけにとどまらず、お客様が抱えておられる問題の解決策(ソリューション)をグローバルに提供していくという思いが込められています。

※2「FLUPSY(フラプシー)」について
 FLUPSYは、二枚貝種苗(稚貝)の海上中間育成施設(Floating Up-weller system)の通称です。
 FLUPSYは、フロートタイプのイカダと飼育器で構成されており、天然植物プランクトンを効率良く給餌しながら、二枚貝種苗を高密度に飼育することができる施設です。陸上種苗育成施設で育てた、アサリの種苗(約1mm)を、短期間の内に(2〜3ヶ月)約10mmの大きさにまで育成することが可能です。(詳細は添付別紙を参照ください)
本試験施設では1mmのアサリ稚貝を1,000万個程度飼育することが可能です。

本件に関するお問合せ先

ヤンマー株式会社 総務部・広報グループ
TEL:06-6376-6212 FAX:06-6372-2455 E-MAIL:koho@yanmar.co.jp

別 紙(ご参考資料)

<プロジェクトの全体スキーム>

<大分県産アサリの漁獲量データ>

(出展:九州農政局 大分農林水産統計年報と農林水産統計年報データより作成)

<FLUPSY(フラプシー)の概念図>

※上図はイメージ図であり、本試験装置とは一部仕様が異なります。

過去のニュース一覧

販売拠点 お問い合わせ よくあるご質問