お客様事例紹介

山本 継郎様〈フィッシングボートFX24EZ「Toprun」〉

山本 継郎様

住所 : 長崎県

愛艇『KAN-EI 丸』 フィッシングボートFX24EZ「Toprun」

全長・幅・深さ(m) : 7.47 × 2.25 × 1.23
総トン数 : 1.5G/T未満
最大搭載人数 : 7名

欲しかったのはどんな漁場にも飛んで行けるマイボート

「このボートはいいね! 快適そのもの。運転してるとほんなこて気持ちよかよ。ほかにはなんもいらん!」
昭和24年生まれ。数年前に還暦をまたいだ山本継郎さんの口から、いきなり子どものようにはしゃいだ声が飛び出した。
「前の船より2倍、いや、3倍は速度が出るから、風を切って、波を蹴立てて、スーっと沖まで走りよる爽快感は、言葉じゃ表せん!」
沈着冷静の代名詞のような歯科医を40年も生業としている山本さんを、これほどめろめろにさせたのは、今年3月に購入したヤンマー「トップラン」
FX24EZだ。船名は、これまた目に入れても痛くない双子の孫カンジ君とエイジ君にちなんだ「KAN-EI丸」。氏にとっては2隻目のマイボートにあたる。

1隻目の「麻未丸」(ご長女の名前に由来)はマリンハンターFZ25だった。38年前、出回り始めた2基掛け40馬力のヤンマーエンジンを搭載し、安全かつ快適に港と漁場を往復し続けた。その安定した走りと釣りに適した仕様に満足しながらも、山本さんはいまいち物足りなさを感じていたという。
「北は生月島から南は池島まで50kmくらいのけっこう広い範囲に釣りに行くばってん、当時のボートではカバーしきれんかったんです。遠いところは漁師さんの船に乗せてもらっていて、そんな時、ああマイボートで佐世保から乗り付けて楽しみたい!といつも夢見ていました」
24ノットを出すパワー。往復しても余裕をみせる燃費。その夢を実現させたのが、今度のトップランだった。しかし、ここに行き着くまでには長い時間がかかった。「2隻目は一生もの。ぜったい後悔したくない」と、毎年、ヤンマー舶用システム㈱佐世保営業所の前川克哉さんが持ってくる新船のカタログを枕元に積み上げ、焼酎をちびりちびりとやりながら、あれこれ想像を膨らませるのが日課になっていたほどだ。そうして迷うこと、なんと20年。恋焦がれて手にしたマイボートだけに、冒頭の喜びようは決して大げさではないと、分かっていただけるだろう。

メカいじりだけでなく、ものづくりが大好き。ハンドルカバー(写真右の黒い部分)も手作りだ。

昨年11 月に平戸沖で釣り上げた1m・9.9kg、これまで最大のヒラスを手に。新しいボートではこれ以上の釣果を狙う。

もう一つの趣味が高じて本格オプションもしっかり装備

山本さんがこの船にかけた思いの丈は、装備にもうかがえる。スパンカーは無論のこと、ふつう趣味のボートではお目にかからないプロ仕様の魚群探知機やトローリングリモコンまで備えているのだ。
「漁探は画面が36通りもあるから、どの画面をどうやって見たらええかさっぱり分からん。取扱説明書もややこしいて、メーカーの人を呼んで説明までしてもろうても、理解するのに2ヵ月、設定に2週間もかかったと」
そう言いながらも山本さんは実に楽しそう。それもそのはず。釣りに負けないくらい好きなのがメカをいじること。医院のビルを建てたときも、4階全部を趣味の工作室にしようとした伝説の持ち主だ。本人は「昔、SSK(佐世保重工業)で潜水艦造っとったひいじいさんの血」と”解説”するが、船を買うずっと前に漁探の取説を取り寄せるほどだから、その血は着実に濃くなっているに違いない。
「漁探をにらみながら沖まで行ってエンジンを止める。周りは海だけ。そこで吸うタバコのうまかこと。ポイントはトローリングリモコンが保ってくれるから、波にも人にもじゃまされず釣りに興じれる。このボートはまさに男の城たいね」

エンジン4JH3-DTZAY。「手足のよう」と操作性も好評だ。

ご自慢のプロ仕様魚群探知機。使いこなせば強い味方になる。

太公望の胸を躍らせる近い夢と少し遠い夢

佐世保港フェリーターミナルと目と鼻の先の距離にあるやまもと歯科医院は、お父上の代から半世紀にわたって市内や離島の人々の歯を治療してきた。継郎先生も長年、0.5mm単位で削ったり被せたりする口腔という小さな世界に挑み続けて今に至る。その医院もいまやご長男が中心となって、信頼を引き継ぎ始めた。山本さんにとっては、医療法人継心会理事長という肩書も返上して、100%釣りに生きられる人生のスタートラインが近づいてきているわけだ。
「そう思うとね、ますます頭の中がボートでいっぱいになってね。午前中は快調に仕事もしよるけん、午後になったら気持ちの半分はデッキの上。馴染みの患者さんには、昼からの診察は責任もてんよ、と言うとるくらい(笑)」
そんな山本さんが4〜5年先に描く夢は、奥様の郷里でもある奄美大島で民宿を営むこと。もちろんトップランも連れていき、釣りとダイビングと焼酎の日々を、お客さんと楽しみたいという。「人生は楽しむべし」が持論の山本さんらしい未来設計図だ。ちなみに氏は1級小型船舶操縦士の免許取得者。行こうと思えば世界中の海を走ることもできる。
しかしフィッシャーマン魂はそんなに気長ではない。秋のシーズンになったら生月島近海に念願のマイボートで乗り込み、かつてお世話になった漁師さん直伝の落とし釣りで、ヒラスブリの大物を釣り上げ、武勇伝を残すという直近の夢もある。
「あの辺りは魚影が濃いんです。特に8月から11月はアオモノ、ヒラス、ブリがばんばん上がる。反面、風も波もあるしブリは力も強かけん、糸をつかむ手がマメだらけになる。せっかくのエサを持っていかれることもしょっちゅう。それでもそこが面白い。自分の船で自分が釣った魚は格別の味。ああ、やっとその夢がかなうだよねぇ、楽しみだねぇ」
山本さんの声は再び少年のようになっていた。

JR 佐世保駅にも近いやまもと歯科医院。
JR 佐世保駅にも近いやまもと歯科医院。

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