エネルギー - お知らせ

ガス空調と電気空調の最適制御を実現するハイブリッド チラーシステム「スマートミックスチラー」を開発

2022年09月30日
ヤンマーホールディングス株式会社

ヤンマーホールディングス株式会社のグループ会社であるヤンマーエネルギーシステム株式会社(本社:大阪市北区、社長:山下宏治、以下YES)は、東京ガス株式会社(社長:内田 高史、以下「東京ガス」)、ダイキン工業株式会社(社長:十河 政則、以下「ダイキン」)と共同で、ガス空調と電気空調の最適制御を実現するハイブリッドチラーシステム「スマートミックスチラー(以下「本システム」)」を開発し、2023年4月より販売開始します。

2050年のカーボンニュートラル社会実現に向けて、建築物ではエネルギー消費量を実質ゼロにするZEB(Net Zero Energy Building)の普及が求められており、業務用建築物のエネルギー消費量の約20~40%※1を占める空調機器の省エネルギー化が求められています。加えて、エネルギー価格の高騰といった社会課題への対応も急務となっています。この社会的ニーズに対し、セントラル空調におけるGHPチラーとEHPチラーをパッケージ化した国内初の商品として、省エネ・省CO2・省コストを実現しつつ快適性維持にも対応できる「スマートミックスチラー」を3社で共同開発しました。

本システムは、電力ピークカット効果や冬期の暖房性能の高いYESのガス空調「GHPチラー」とダイキンの高効率な電気空調「EHPチラー」に、東京ガスのクラウド制御サービス「エネシンフォ」を組み合わせ、ガス空調と電気空調双方の利点を生かした最適運転を行うパッケージ商品です。これにより、一般的な商業施設空調に係るランニングコストをオールEHPチラーと比較して約15%※2削減し、電力ピークカットも実現します。また、省エネ性も高く、業務用建築物のZEB取得を推進し、脱炭素社会の実現にも貢献します。

今後もYESは、省エネルギーな暮らしを実現する社会を目指し、省エネ・省CO2に貢献するトータルエネルギーソリューションの提案に取り組んでまいります。

システム・サービスの特長

1. 手間なくガス空調と電気空調の「いいとこ取り」運転を実現※3

新たに開発した「統合コントローラ」でGHPチラー・EHPチラーを含むシステム全体の台数制御・流量制御・故障監視等を行います。東京ガスのクラウド制御サービス「エネシンフォ」による遠隔最適制御と組み合わせることで、省エネ・省CO2・省コスト・快適性を維持した「いいとこ取り」運転を実現します。

(ガス空調と電気空調の「いいとこ取り」運転)

  1. 通常時はEHPチラーを優先運転し、空調高負荷時にはGHPチラーが追加起動します。
  2. 電力デマンド逼迫時は自動でGHPチラー優先運転に切り替える事で、室内環境の快適性を維持しつつ契約電力超過を回避します。
  3. 冬期EHPチラーのデフロスト運転※4が予測される場合、GHPチラーが運転されやすいモードに自動で切り替え、極力デフロスト運転を回避します。管理者の手間なく、冬場の室内環境の快適性を維持します。
<システムイメージ>

2. 標準化されたコントローラで設計・施工負担を低減※3

「統合コントローラ」により、複雑な自動制御装置の構築が不要となり、設計・施工の負担を低減します。

<ヤンマー製GHPチラー(40馬力相当)>

GHPチラーについて

※1

※2 試算条件

  • 商業施設:3万㎡、空衛学会負荷のうち「店舗」空調負荷のみ使用(空調規模:2,060HP相当)
  • EHPチラー:GHPチラー=50:50導入ケースを想定
  • 料金契約:(電力契約)業務用休日高負荷電力契約、(ガス契約)小型空調専用契約
  • メンテナンス・サービス料金:(EHPチラー)東京ガス調べによる推定値、(エネシンフォ)EHPチラー・GHPチラーのメンテナンス費・制御費を含む東京ガス設定価格(暫定価格)

※3
東京ガスとのサービス契約「エネシンフォ」の契約が必要です

※4
低外気温度での暖房運転を行うと、チラー本体の熱交換器に空気中の水分が結露して霜として付着します。熱交換器に霜が付着した状態では能力や効率が低下するため、デフロスト運転と呼ばれる霜を溶かす運転を行いますが、デフロスト運転中は暖房能力を発揮できず、温水温度が低下することになります。GHPチラーはエンジン排熱によりデフロスト運転に入りにくいという特長を有しており、低外気温度時でもGHPチラーの運転により室内の快適性を極力維持することができます。

<ヤンマーについて>

1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、産業用エンジンを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開し、お客様の課題を解決するソリューションを提供しています。ヤンマーは“A SUSTAINABLE FUTURE-テクノロジーで、新しい豊かさへ。-”をブランドステートメントに掲げ、次の100年へ向けて持続可能な社会の実現に貢献していきます。

  • 記載されている内容は発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。

【本件に関するお問い合わせ先】

ヤンマーエネルギーシステム株式会社
エネルギーソリューション営業本部
E-mail: solution_yes@yanmar.com

【報道関係者お問い合わせ先】

ヤンマーホールディングス株式会社
ブランド部コミュニケーション部 広報担当
E-mail: koho@yanmar.com

過去のニュース一覧

カタログダウンロード 修理部品のご案内 販売拠点 お問い合わせ よくあるご質問