阪急バス様では、環境への取り組みを企業活動の根幹として1999年4月、企業理念「ひととまちに優しい阪急バス」、2007年10月には「環境宣言」を制定しました。以降、エコドライブの実践による燃料消費改善をはじめ、廃食用油のリサイクル推進とCO2排出抑制を目的としたバイオディーゼル燃料を使用するバスの導入など、さまざまな環境施策に取り組んできました。
<取材者紹介>
茂木 裕康様
経営企画部(総務・グループ政策担当)部長 兼 内部監査部長
仲 真哉様
内部監査部課長 兼 経営企画部(総務担当)課長
茂木さん:当社の事業は、バスを運行するための燃料消費を前提としています。マイカーの利用に比べて環境に優しい交通機関ではありますが、一定の環境負荷を与えていることは忘れてはなりません。そういったことから、当社では環境負荷低減への取り組みを続けて参りました。
また、阪急阪神ホールディングスグループにおいては、2020年にSDGs(持続可能な開発目標)を推進するための「サステナビリティ宣言」を策定。CO2排出量削減については、2030年度で26%削減(2013年度比)の目標を掲げています。
今回のバイオディーゼル発電の導入については、「① 通常稼働におけるCO2排出の抑制」と「② 災害対策や停電など、非常時におけるBCP(事業継続計画)対策としての電力確保」の2つの目的がありました。
仲さん:バイオディーゼル燃料については、2008年12月よりバイオディーゼル燃料を100%使用したバスを運行しています。この取り組みは、近畿の民間バス事業者として初めての試みでした。しかし、国の自動車排ガス規制の影響を受けて、「100%バイオディーゼル燃料の新型車両への導入が難しい」という課題に直面。「皆様に回収いただいた使用済み食用油を無駄にしたくない」という思いから、バイオディーゼル燃料を使用した発電機の導入を決めました。