お客様事例紹介

日本ホワイトファーム株式会社 知床食品工場様〈エネルギーマネジメントシステム/マイクロコージェネ〉

日本ホワイトファーム株式会社 知床食品工場様

会社紹介 : 日本ホワイトファーム株式会社
日本ホワイトファーム株式会社は、ニッポンハムグループの養鶏事業として全国で4事業所を展開。鶏の育成から処理、加工まで、一貫した生産体制でお客様の食卓に「安心・安全・満足」をお届けしています。
また、地域社会に根差し、自然環境を守りながら共に発展することを目指し、サスティナブルな社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行なっています。

  • 知床食品工場所在地:〒099-3111 北海道網走市字藻琴230番地4
  • 導入製品:
    コージェネレーションシステム500kW(25kW×20台)
    エネルギーサービス
  • 導入年月:2020年12月
  • 燃料: LPG

食品工場に欠かせない熱を「省エネ化」

知床食品工場は、熱利用に関する課題がありました。1つは、重油ボイラーの老朽化による効率低下と、地下の重油タンクが耐用年数を迎えようとしていたこと。2つ目は、省エネ法に対応する「中長期5ヵ年計画」において、年平均1%以上のエネルギー消費量の削減を目指していたことです。
「弊社では、持続可能な地球環境への貢献を目指し、収益性を伴ったサステナブルな事業モデルへのシフトに取り組んでいます。今回の設備更新においては、重油からCO2排出量の少ないLPGに燃料転換して、高効率な省エネシステムを構築するLPGコージェネレーションとエネルギーサービスの提案をいただき、『弊社方針に合致する』と判断して採用させていただきました」と設備管理課の小山さま

<取材者紹介>

日本ホワイトファーム株式会社 知床事業所
知床食品工場 次長 (兼)設備管理課 課長
小山 明仁さま

コージェネの導入を決定づけた「ブラックアウト」

工場設備の更新は、長期的な目線で計画が行われます。知床食品工場においても、設備更新の検討が慎重に進められていました。
「私が設備管理の担当になったのは3年前の2018年4月。実は、その以前からコージェネの提案をいただいておりました。その内容に興味を持って社内で試算すると『総合的に導入メリットがある』と思いました。メリットの1つに、電気契約の課題に『特別高圧の回避』がありました。特別高圧で電気主任技術者の常駐が必要になる等、コストアップになります。しかし、コージェネ発電で超過分を補助すれば『従来の高圧契約を進めることができる』と考えました」と小山さま。
検討を進める中、2018年9月6日「北海道胆振(いぶり)東部地震」が襲い、北海道の全域に及ぶ大規模停電(ブラックアウト)が発生。知床食品工場でも冷蔵庫が2日間停止し、商品に大きな被害が出ました。この経験は、緊急事態での「BCP(事業継続計画)」対策において、コージェネ導入の需要性が強く認識されることになりました。

コージェネとEnericoの導入で、省エネ・省テマ・BCP対策を実現

2020年12月、ヤンマーのマイクロコージェネレーションとエネルギーサービスが知床食品工場に導入されました。
「今回の設備更新では、常用電源としてのコージェネ利用はもちろん、停電時にも冷蔵、設備、避難時の照明やトイレの給排水、事務所機能など、事業が最低限維持できるシステムを組みました」と小山さま。
知床食品工場では、精肉への処理過程や場内の清掃、手洗いなど、多くの場面で温水を利用しています。使用水量の1/4が温水なので、エネルギーコストを左右する要因の一つです。
「省エネ効果に関しては、弊社の試算通りに推移しています。機械はノントラブルですが、近くにヤンマーのサービスがあるので安心です。さらにEnericoを採用したことで、エネルギーの運用管理はもちろん、コージェネの遠隔監視機能で異常を感じた時にヤンマーから電話がかかってきました。サポート体制も万全だと思います」


エネルギーサービス<Enerico>で広がる、省エネへの可能性

ヤンマーのエネルギーサービスは、施設のエネルギー使用状況を「見える化」し、管理・分析・制御、メンテナンスまで行うトータルサービス。コージェネをはじめ、ガス空調機や太陽光発電など、様々なエネルギー機器に対応しています。
「工場の省エネ努力とは、エネルギーの使用料を減らすこと。今後は、ヤンマーさんと協力しながらEMS(エネルギーマネジメントシステム)を最大限活用していきたいです。太陽光発電とか、他のエネルギー機器と連係することでメリットが広がっていくと思います。今回の取り組みは、日本ホワイトファームだけでなく、ニッポンハムグループ全体において注目されています。期待通りの成果をあげ、グループ全体の省エネに貢献したいです」と、小山さまは今後の抱負を語っていただきました。

今回のポイント

【課題】
①省エネ法に対応するため、一次エネルギー使用量を削減したい。
②電気契約の「特別高圧」を回避したい。
③BCP対策を図りたい。

【解決】
①コージェネ導入により、温水供給の一次エネルギー使用量を削減。
②コージェネ発電を利用し、通常の「高圧」契約を維持。
③コージェネを補助電源としてBCPに対応。


【協力会社のコメント】

左から:イーネットさま、日本ホワイトファームさま、アストモスエネルギーさま、ヤンマー


<アストモスエネルギー>

LPガスは、産業用途としては馴染みの低いエネルギーですが、環境に優しいクリーンエネルギーであるとともに、分散型エネルギーとしてBCP対策においても優れたエネルギーです。知床食品工場様とは、じっくりと時間をかけて話し合い、今回のご採用にまで至りました。これからも日本全国のお客様の生活と産業を支えたいと思います。

アストモスエネルギー株式会社
国内事業本部 新事業開発部
村河 典明


<イーネット>

コージェネはいろいろなメーカーの製品があります。今回の知床食品工場様のシステムでは、500kWのコージェネレーションシステムということで、ヤンマーさんのコージェネを提案させていただきました。ヤンマーさんのメリットは「費用対効果」「複数台使用によるリスクヘッジ」「メンテナンス性の良さ」などがあります。施工においては、マイナス10℃にもなる知床の環境に十分に注意しました。

株式会社イーネット
工事部 高山賢二さま

■関連情報

■ヤンマーのエネルギーサービス Enerico

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