今回のお話が来たときに、率直にどう思われましたか？

“ヤンマー来たかぁ”って感じでした。

ヤンマーに対してどんなイメージがありましたか？

無骨なイメージがありました。今回のデルタもそうですけど、機械を作っているイメージがあったので。

今回のプロジェクトには“挑戦”というテーマがあります。呂布さんとしてはそのテーマに対してどう臨まれましたか？

なかなか自分でどういう挑戦があるかというのが、最初はあんまり思いつかなくて。これまで、自分の得意なことしかやってこなかったので、挑戦というテーマを与えられないと、なかなか挑戦しないので、いい機会だなと思い、やらせてもらいました。

そのなかでも、今回は初めて外部プロデューサーを招いて楽曲を制作するという挑戦をされていますが、いかがでしたか？

打ち合わせをしたときに、ヤンマーの持っている無骨な雰囲気とか、今回PRするデルタについてとか、それを購買する層を意識してとか、だいたいの方向性みたいなものは決まったんですけど、僕から“こういうトラックで”みたいな注文はあえてしてないですね。
今回はプロデュースしてもらうことが挑戦なので。

“挑戦”というテーマをリリックに落とし込んでいくときに、呂布さんの中で大切にしたところというと？

“いまよりもよくなる”ってことですかね。でも、それは今回に限ったことじゃなくて。基本的にリリックを書くときは、前に進んでいくというのを常に意識しているので、普段表現していることとそこまで違わないです。なので、そういうポジティブさとか、現状を壊して先に進む感じとかを意識してました。

“いまよりもよくなる”というのは、以前から思っていることでもあると。

そうだったから、いまこうなってるっていう感じはするんですけどね。いまのほうが昭和よりもいいし、江戸時代よりもいいし、そのもっと前よりも、いまが一番いいはずなんですよ。それは医療とか機械とか、どんなこともそうなんですけど、昔と比べたら必ずよくなる。いま問題になっていることは必ず解決されるし、しかもそれは早いほうがいいよねっていうところですね。

最後は〈何か出来るだろ〉と相手を促す形で締められていますけど、そういったものにしようというのは最初から考えていたんですか？

そこは書きながらですね。いつかはよくなっていくんですけど、人任せじゃなくて、自分で変えられる部分もあるじゃないですか、自分の手の届くところだったら。建設とかまさにそうだと思うんですけど。そういうところですかね。自分でやらなくても、誰かがやるからよくはなるけど、自分でもできるっていう。

初めてプロデューサーを迎えて楽曲を制作し終えた感想というと？

今回は苦労なくスムーズに行ったので、全然ストレスがなかったというか、そうじゃない場合もあると思うけど、今回はいい面しかなかったです。

ちなみにですが、HIP-HOPと建設業界の共通項みたいなものってあると思いますか？

スクラップ＆ビルド的な考え方ですかね。あとは、リリックの書き方とか。HIP-HOPのリリックって、普通の歌詞と違って韻を踏みながら作っていくんですけど、パズルをはめていくような、積み上げていくような感じなので。そこはちょっと建設っぽいかも。

MV撮影はいかがでしたか？　泥の中で撮影もされていましたけども。

汚れるの楽しいですね（笑）。普段あまり泥だらけになることもないので。こうやってセットを作り込んで撮影するのは、CMとかではあるけど、MVではあまりないかもですね。

最後に、今回の楽曲を聴いた人にどう受け取ってもらいたいですか？

単純に楽曲として聴いてくれればいいかなと思いますね。メッセージも込めていると言えば込めているけど、もろに建設とか、そういうことを考えて作っていたわけでもないので。でもまぁ、現場作業とか、モノを作ったりとか、そういうところにシンパシーを感じてもらえればいいかなと思います。自分のやっているところに共通点が一個でもあれば聴き方が変わってくると思うので、そこを見つけてもらえれば。

ヤンマーとは今後もいろいろ続いていくんですか？

そこはヤンマーさん次第で（笑）。