新規就農の手引き
新規就農者の数は、毎年5万人以上にのぼるといわれています。
このうち40代以下の新規就農者数は2万人前後で推移※しており、
若い人からも農業に対する注目が集まっているようです。
では新規就農にはどのような準備が必要なのでしょうか。
ここでは作物や農地の選定、作物に合った機械の選び方など、新しく農業をはじめる方に役立つ情報をご紹介します。
- ※参考:農林水産省「令和3年新規就農者調査結果」の調べ
新規就農に必要な準備
作物と農地を選定しよう
栽培技術を学ぶにも資金計画を立てるにも、まずは作物と農地の選定が必要です。インターネットや各地で実施されるイベントなどを活用して情報収集をしながら、自分がどのような農業のスタイルを目指すのか具体的に考えてみましょう。
畑作(野菜作)か稲作か?畑作なら何を栽培するのか?地域によっては気候や土壌条件から、生育に適した作物や適さない作物もあります。産地やトレンド、作物単価を参考にして考えてみるのも良いでしょう。またインターネット上には様々な「農地検索サービス」があり、農地を探すときに役立ちます。
作物と地域が決まれば農地の確保へと進みますが、これには市町村農業委員会の許可が必要です。自治体やJAなどに相談し、サポートを受けながら地域との信頼関係を築くことから始めましょう。
資金計画を立てよう
新規就農には初期費用がかかります。研修中や収量・販売量が安定するまでの当面の生活費、種苗・農薬・肥料・農業機械などの運転資金も必要になることをふまえ、余裕を持って自己資金を用意しておくことをおすすめします。
資金の調達には、国や各都道府県・市町村のほか、全国新規就農相談センターなどの事業体で様々な支援制度が用意されており、これらを活用する新規就農者もたくさんいます。
例えば農林水産省の認定制度では、就農計画を立てて各市町村から「認定新規就農者」と認定されることで、技術指導や融資などメリットの大きい制度を活用できるようになります。事前に情報を収集したうえで、自分にとってベストな選択は何か、長期的な視野に立って綿密な計画を立てることが大切です。
栽培技術やノウハウを習得しよう
日本の気候風土は地域によって大きく異なるため、農業のスタイルも地域ごとに異なります。安定的に良い作物をつくるためには、作物について知ることはもちろん、地域の気候や風土に合わせた栽培技術を学ぶことが非常に重要となります。
また、経営ノウハウや機械の基本的な操作方法の習得も欠かせません。各自治体や就農支援機関が開催する「農業研修」や「インターンシップ制度」、農業法人で雇用されながら技術を習得する「実践研修」など、農業を学ぶ機会はたくさんあります。これらを活用し、知識だけでなく、就農したい地域での現場経験を通して栽培技術を学ぶこともおすすめです。
農業機械・設備を調達しよう
作付面積や作物によっては、機械導入の検討も必要になるでしょう。人力では難しい作業や時間のかかる作業も、農業機械があると効率良く行うことができます。
農業機械の種類は多岐にわたるため、「どれを選べば良いかわからない」という方もいらっしゃると思います。
はじめての農業機械選びや機械に関するお悩みごとがあれば、お近くのヤンマー販売店にお気軽にご相談ください。
はじめての農業機械選び
ここでは畑作(野菜作)・稲作で活躍する代表的な農業機械や、機械に慣れていない方にもおすすめのモデルをご紹介します。
よく使われている農業機械
トラクター
作業機を装着し、けん引・駆動することで、耕起・施肥・播種・除草・収穫・運搬といった様々な作業が行えます。
<選び方の目安>
■馬力・シリーズ
作業用途と装着する作業機による
管理機
トラクター同様、アタッチメントの付け替えで、耕起・施肥・播種・除草・収穫といった様々な作業が行えます。
<選び方の目安>
■馬力・シリーズ
作業用途と装着するアタッチメントによる
田植機
田植えを行う農業機械。育苗した稲の苗を機械の爪で掻き取り、ほ場へ移植(=植え付ける)します。
<選び方の目安>
■条数
面積1ha未満:~4条
面積1ha以上:4条~
コンバイン
稲の収穫を行う農業機械。刈取りから脱こく、選別までをコンバイン1台で行うことができます。
<選び方の目安>
■条数
面積1ha未満:~3条
面積1ha以上:3条~
畑作(野菜作)編
畑作(野菜作)では、栽培する作物や栽培する目的・出荷先などにより、作業の工程は変わります。しかし、大切なことは良い土で品質の良い作物を育てること。そのために、土づくりやうね立て、マルチがけ、播種、中耕・培土・防除、収穫などの作業を行います。これらの作業を行うために、様々な農業機械がありますが、ここでは機械に不慣れな方にも最適なトラクターと管理機をご紹介します。
機械に乗って作業がしたい方におすすめ
操作が簡単で使いやすく、小回りが利くためハウスや狭いほ場でも活躍
コンパクトな機体で重い作業機も楽に持ち上げるパワフルなトラクター。作業機の付け替えで、耕うん・うね立て・マルチ張り・施肥など、野菜づくりの様々な作業で活躍します。また旋回の際は、大きくハンドルを切ると作業機が自動で上昇。作業機を上げる操作は必要なく、はじめての方でも作業がしやすくおすすめです。
1台で色々な作業をしたい方におすすめ
アタッチメントの付け替えで、耕うん、うね立て、播種など多彩な作業に対応
手元にレバーが集中しているので歩行しながらでも操作がしやすい管理機です。ほ場状態に合わせて作業の速度を変えることができるため、うね立てもきれいに仕上がります。とくにはじめての方には、手元のキースイッチを回すだけでエンジンが始動するセル仕様がおすすめです。ねぎ栽培をお考えの方には、ねぎ専用のYK-RK、YK-SKのご用意もあります。
稲作編
日本人はお米を主食としていることから、昔から米づくり(稲作)が盛んに行われてきました。そのため、稲作に関する専用の機械や作業機が開発され、よりラクに品質の高いお米を栽培することができるようになりました。ここでは初心者の方でも操作がスムーズにできるトラクターや田植機、コンバインをご紹介します。
操作のしやすさにこだわる方におすすめ
自動直進機能を搭載したG仕様なら、初心者でもプロの仕上がり
耕うんから溝掘り・あぜ塗り・代かきまで、作業機の付け替えで様々な作業を軽々こなし、仕上がりの美しさまでかなえてくれます。なかでも自動直進機能を搭載したG仕様なら、ハンドル操作をしなくても自動でまっすぐ進むため、トラクター作業に慣れていない方でも、まっすぐきれいに作業ができます。
苗運びをラクにしたい方におすすめ
安心・快適・使いやすさを追求。旋回も直進も思いのまま
ペダル操作(踏み具合)だけで発進・停止・加減速ができるので、両手はハンドル操作に集中できます。安定した姿勢でまっすぐきれいな植付けができるので、運転に自信のない初心者の方にもおすすめです。低コストと省力化を実現する「密苗」の植付けができる密苗仕様もあります。
スムーズな運転で快適に作業したい方におすすめ
簡単な操作で、きれいに、ムダなく刈取れる
乗用車感覚で操作ができ、疲れにくい丸ハンドルを採用。水はけの悪い湿田作業でも、なめらかな旋回と安定した直進作業で刈取りができます。籾は長いこぎ胴で残さず脱こくし、きれいに選別。大切な籾をやさしくムダなく収穫できます。大容量のグレンタンクは大量の籾をためることができ、排出回数が少なくてすむので長時間の連続作業が可能です。
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