お客様事例紹介

個人専業農家 齋藤 茂晴様〈密苗〉

個人専業農家

齋藤 茂晴様

  • 地域 : 愛知県額田郡
  • 掲載年 : 2021年
  • 作物、作業 : 水稲/作業受託
  • 密苗導入面積 : 36ha

家族経営で栽培面積拡大。密苗で作業時間を減らし、余裕のある作業に!

2年試して「これはいける」と確信。3年目には36haまで密苗を拡大

豊かな水源をもつ愛知県で、「コシヒカリ」をつくられている齋藤さんは、ご夫婦と義理の息子さん2人、ベテランのパートさん1人の計5名で密苗に取り組んでおられる。年々耕作面積を増やし、現在は42㏊。ずっと移植栽培をされていたが、作業受託が増えて家族の負担が大きくなり、とくに苗箱を何回も扱うのは大変ということで、省力化できる方法を模索されていた。そんな中、5年前に安城支店の山田支店長から「ヤンマーの密苗なら10aで苗箱数が8~10枚になりますよ。齋藤さんもやってみませんか?」と声をかけられ、そんなに減るなら試してみようと興味をもたれ、挑戦されたそうだ。

1年目は試験的に取り組まれた程度だったが、2年目からは本格始動。密苗田植機をヤンマーから借りて面積を増やし、約3haにまで拡大された。「2年やってみたら、『これはいけるな』と自信を持てたので、今年(2020年)は一気に36㏊まで増やし、いまは8条植えの密苗田植機も購入しました」と笑顔で語る齋藤さん。

密苗を本格的に導入された理由は、「何度も苗運びをしなくてもいい」と喜ぶ奥様の多重子さんや、「密苗の方が楽でいい」と口を揃える義理の息子さんたちの後押しが大きかったようだ。「40ha以上の面積を限られた人数でこなすには密苗しかありません。一番省力化できるのは直播きですが、ほ場が乾いていないとできません。うちは乾きにくいほ場が多いので直播きはできないため、密苗でより多く面積を増やしていこうという話になりました」。

ほ場が広がるのどかな田園地帯。その一角に建てられた乾燥調製施設で、ご家族揃って作業に勤しまれている齋藤さんご一家。後列左から、パートの附柴幸子さん、ご主人の齋藤茂晴さん、奥様の多重子さん、そして齋藤さんとのお付き合いは20年以上になる安城支店の山田支店長。前列は、義理の息子さんである二村洋行さん(左)と白井宣幸さん(右)。
ほ場が広がるのどかな田園地帯。その一角に建てられた乾燥調製施設で、ご家族揃って作業に勤しまれている齋藤さんご一家。後列左から、パートの附柴幸子さん、ご主人の齋藤茂晴さん、奥様の多重子さん、そして齋藤さんとのお付き合いは20年以上になる安城支店の山田支店長。前列は、義理の息子さんである二村洋行さん(左)と白井宣幸さん(右)。

苗箱数が減り、育苗・苗運び、苗継ぎの労力と時間が半減

密苗のメリットをうかがうと、「なんと言っても扱う苗箱の数が減ったこと」ときっぱり。「苗箱は、以前は10aで16枚~18枚ほど使っていたのが、密苗だと10aで8~10枚で植えられるようになりました。また慣行だと運搬も1日に3回ぐらい苗箱を運ばなければならなかったのが、密苗だと1回か1回半で済むようになりました。慣行苗と比べ運ぶ作業が半分になったことで、その分運び手もラクになり、時間短縮もできました。以前は時間も体力も一杯一杯でしたが、今は次に植える場所の水の調整や他の仕事もできるようになりました」。

実際に苗箱を扱うのは主に奥様の多重子さんとパートの附柴さん。多重子さんは「苗場から出す補助の作業が少なくなりました。苗場も今まで場所をとっていたのが面積も少なくなり、片づけもラクになりました」と話し、附柴さんも「私も余裕ができて、ほ場の周りをぐるっと回り、浮いているごみを取り除いたりできるようになりましたね。体の疲れも減りました」と、お二人ともにっこり。

密苗田植機に乗る義理の息子さんも、「苗箱数が半分で、苗継ぎの回数も減り、作業がはかどるので、8時間作業しても疲れません。一部、慣行苗を植えるほ場がありますが、倉庫から普通の田植機を出してこなくても、密苗田植機は設定を変更するだけで慣行苗用にできるので便利です※」と、ご満足いただけている。
※苗箱使用数や播種量等条件によります。

多重子さんは、明るく朗らかで一家のチームワークや健康管理にもきめ細やかに配慮をされる頼もしい存在(写真左)。義理の息子さんたちは、トラクターをはじめ機械作業全般をこなされている(写真右)。
多重子さんは、明るく朗らかで一家のチームワークや健康管理にもきめ細やかに配慮をされる頼もしい存在(写真左)。義理の息子さんたちは、トラクターをはじめ機械作業全般をこなされている(写真右)。

収量は慣行と変わりなく、等級も全て1等

植付け後の生育に関しては、「最初の頃は苗の力が落ちて枯れてしまうのではないかと心配になりましたが、徐々にしっかりして、その後も生育は順調でした。今年は気温が上がって高温障害を起こしたり、ウンカも多かったのですが、収量は慣行苗と変わりません。米の等級も、コシヒカリとあいちのかおりは全て1等でした。毎年徐々に密苗を増やしており、ゆくゆくは全面積を密苗だけでやりたいと思っています」と語っていただき、密苗に大きなメリットを感じていただけたようだ。

倉庫に高く積まれた米の袋。齋藤さんは「コシヒカリ」と「あいちのかおり」をメインに、「ゆうだい」「ミルキークイーン」、もち米「十五夜もち」などを栽培されている。  
倉庫に高く積まれた米の袋。齋藤さんは「コシヒカリ」と「あいちのかおり」をメインに、「ゆうだい」「ミルキークイーン」、もち米「十五夜もち」などを栽培されている。  

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4~8条まで、密苗にベストマッチな田植機

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