個人専業農家
近藤 寛治様
- 地域 : 兵庫県丹波市
- 作物・作業 : 土づくり
個人専業農家
兵庫県丹波市と言えば、丹波大納言小豆や丹波黒大豆、黒枝豆、丹波栗、山の芋などで知られる産地だ。そんな同市の生産農家の間で、ベッドマイスター(ハウスロータリー)※の導入が、じわじわと増えてきているという。
栽培農家 近藤寛治氏を訪ね、その実態を探ってきた。
※取材当時の商品名はハウスロータリー。以下、ベッドマイスターで表記。
お話をうかがった近藤寛治氏は、以前、JA丹波ひかみ営農経済部農機センターに勤めておられたバリバリの農機セールスマン。現在は、奥様とお二人で30aの水稲のほか、30aのほ場でキャベツ、ブロッコリー、たまねぎ、スイートコーン、黒豆(枝豆)、小豆、花卉など、さまざまな野菜や花卉を栽培し、すべて道の駅〈丹波おばあちゃんの里〉へ出荷している。「そりゃ道の駅に出そうと思ったら、いろいろつくらんと」。元気なお声に圧倒される。御年88歳を迎えられ、足は少し弱られたというが、米寿とは思えないパワーだ。
元々、排水性を重視し別の整形機をお使いだったが、去年、小豆をもう少し増やす予定だったため、1人でマルチを張ったりうねを立てたりするのが大変なことから、うね立てとマルチ張りを同時にできるベッドマイスターを導入された。
近藤氏に、ベッドマイスターの排水性についてうかがった。
「ここは隣のほ場の水が漏れてくるんで、ほ場の端をバックホーでちょっと掘って排水しているんです」と、近藤氏。それでもここはまだ良いほうだという。「この辺は元々水田ですけど、昔から二毛作をしていました。こうして野菜もつくれます。雨が降っても1~2日で作業できるほ場でないと、野菜をつくれません」。お話をうかがったほ場は、うね高さ20cm。近藤さんのほ場のうね高さは、ほとんど25cmだ。「これで十分に排水はできます」と、言い切ってくれた。お元気な近藤氏の栽培環境に、ベッドマイスターがお役に立てて、うれしい限りだ。そこでさらに、近藤氏が感じる排水性以外のベッドマイスターのメリットについてうかがった。
「やっぱりうね立て同時マルチをできるのがええ。除草の省力化にはなります。それに最初にしっかり耕うんしておけば、後から1うね2うねだけでも手軽に立てられるから、これまで使っていなかったほ場でも使うようになりました。作業スピードも速いですよ」。省力効果や手軽さが、大規模ではないが、地域農業振興に役立っている。現在、近藤氏のほ場のうね溝は幅40cm以上。ご高齢ということもあり、作業がしやすいように広く開けている。また強風時などにはマルチの裾に土を掛けたりするため、うね溝は広めにしているという。
作業を見に来た人からは「『きれいにしてるなぁ!』と言われますよ」と、豪快に笑う近藤氏。ベッドマイスターを活用いただき、お元気で野菜づくりを続けていただきたい。
最大430mmの高うね整形で湿害回避。増収・品質向上に貢献