お客様事例紹介

武田さんは京都府福知山市で、水稲12haと牧草など約2haを栽培しておられるプロ農家だ。「ヤンマーさんとのお付き合いは、田植機(直播機)の導入がきっかけでした」と、武田さん。「6条植えでディーゼルエンジン仕様の直播機が他社にはなくて、ヤンマーさんの機械を入れました。で、そのあと担当者から新しいYHコンバインをすすめられたんです」。

もともとコンバインも他社機をお使いだったが、以前から武田さんは、コンバインも直噴ディーゼルでないとハードな収穫作業には持ちこたえられないと考えておられた。それに加えて「これからは『魅せる農業』だ!」と常に考えておられた武田さんが、同じようにプレミアムデザインに変わろうとしているヤンマーの企業姿勢に、共感されたのも理由のひとつだ。DVDやカタログをご覧いただき、YH590の導入となった。

「初めてカタログを見せてもらったときは、デザインが斬新で、映画の『アイアンマン』みたいやなぁ…と思いました(笑)。それで、DVDを見てみると刈取りスピードはすごく速かったし、倒伏稲も刈れるというんで驚きました」と、YHコンバインの第一印象を話してくれた。しかし気に入られ導入をお決めいただいたものの、納品前までは心のどこかで『実際に乗ってみんと分からんな…』と、まだ半信半疑の状態だったという。ところが実際に使ってみて、その思いは確信に一変した。

1シーズンお使いいただいた武田さん曰く、「とにかく刈取りスピードが速いね～!まぁその分、株を拾ったりして詰まったときは一気に止まります(笑)」と、おっしゃられるが、「それでも満足」と、その表情に困った様子はない。「WCSも刈りましたけど、一部、かなり実ったところがあって、そこでは、多少エンジンに負荷がかかったけど、スピードは速かった。時間は計ったことがないけど、前のコンバインで10aを1時間ほどで刈っていたのが、同じ1時間で2倍かそれ以上刈れるイメージですね」。たとえイメージにしても、2倍以上で刈れるということは、確実に省力化が進んでいるだろう。

さらに作業工程をうかがうと、「50aを刈るのに2時間ほどで済みます。例えばWCSなら、午前中に検査を受けて乾燥機を空けるのが12時頃。そのあと昼食を食べてから3時まで収穫をして帰ってきて、(稲を投入後)乾燥機のスイッチを4時に入れて、翌日の8時まで乾燥する。ウチの乾燥施設の能力には、これが最適の流れです」YHコンバインの存在が、すでに武田さんの省力化のルーティンになっているようだ。「仕事が早く終わったときは『この機械を買って良かったなぁ…』としみじみ思います」。

武田さんには、刈取りや排出のスピード、選別性能などのコンバインの基本性能のほかにも、高い評価をいただいている。
まずは、引起こし2段変速機能だ。「稲をかき上げるときの変速機能はええ!倒伏した所としていない所でスイッチを切替えられる。この機能は便利や」。標準と高速の2段階に切替えられるため、倒伏した稲の収穫の際に有効なのだという。武田さんはご自身で、この機能に『(寝ている稲を起こすから)目覚まし機能』と愛称をつけて呼んでおられるほど、お気に入りだ。
そして湿田走破性。「UFO機能や丸ハンドルFDS機能が働いているからか、湿田でも安定走行できますね。クローラも幅広くて湿田でも問題なく作業ができますよ。一周回ってこないと、轍(わだち)のあることが分からないぐらいです」と、笑う。そしてこまかい機能性能では、「親指のところにあるチョイ上げチョイ下げスイッチが良いね。それから、ハンドルをクルッと回すだけで旋回ができるのが便利やわ。長年レバータイプやったんで、体にはまだ半分くらいそのクセが残ってるけど、だいぶ慣れました。しかし旋回して、ピタッ!と次の条に合ったときは気持ち良いねぇ」。

さらにまだ使う機会のない、プレミアム点検パックについても「プレミアム点検パックの良さは、これから良さが分かると思うけど、安心できて良いですね。例えば50時間点検なんかでも、自分でやるなら、エンジンオイルを換える程度で済ませるけど、一応ヤンマーさんに全体を診てもらえますからね」と、安堵の表情を見せてくれた。というのも、武田さんは、ヤンマーのアフターサービスにご満足をいただいているからだ。「ちょうど『そろそろ連絡しようかなぁ…』と思う頃に、担当の人が来てくれて、その都度、調子を聞いてくれるんで助かっています」。

とにかく武田さんからは、ヤンマーの直噴ディーゼルエンジンから企業姿勢、サービス、YHコンバインなどの導入機械について絶賛をいただいており、「この辺りはほ場が小さくて、ここまで大きなコンバインを買う人は少ないかもしれんけど、一度乗ったら、ほかの機械には乗れんから、買う人がいたらぜひすすめたいですね」と、うれしいお言葉をいただいた。

「ヤンマーさんが今変わろうとしているように、私たちも、若い人たちの生産意欲が湧くような、楽しい農業、面白い農業をしていきたい」と、思いを語ってくれた武田さん。
「ヤンマーの営業さんからプレミアムデザインのお話を聞いているうちに、『あれっ、自分らと似た方向やな』と感じていました」。その一環として、使う機械も今までにない魅力的なものを…ということで、YHコンバインの導入をご決断いただいた。

この機械を活かして、今の農業を、より実りのある農業にしていかなければならない。また地域の素晴らしい農業を、次の世代に引き継いでいかなければならない。そのためにもご自身は「成功はしなくても、失敗はできない」と決意を語る。そんな思いがあるからこそ、機械も外観だけでなく機能・性能・仕様を吟味してお選びいただいたに違いない。「魅せる農業」を実現するために、ヤンマーも引き続き協力させていただきたい。