お客様事例紹介

個人専業農家 帆北 芳明様〈密苗〉

個人専業農家

帆北 芳明様

  • 地域 : 鹿児島県伊佐市大口
  • 作物・作業 : 水稲(13ha)
  • 密苗実証面積 : 13ha

ジャンボタニシが発生する農地で豊作。密苗の適応能力を引き出した農家を追う!

ヤンマーの農業機械の進化とともに、新しい営農の道を切り拓く!

鹿児島県伊佐市大口でヒノヒカリなどを栽培しておられる帆北芳明さん。現在は慣行栽培をされているが、以前は直播栽培も試したことがあるそうだ。「農業経営の省力化を図ろうと思い直播栽培を試してみましたが、当時は手播きしていたので続きませんでした。きっと当時は、良い機械がなかったのも原因のひとつですね」。省力化については直播用の播種機がないころから取り組まれていたという。

帆北さんは昔からのヤンマーユーザーだ。「かなり昔からヤンマーの田植機を愛用してきました。初期の頃から比べるとすごい進化ですよね。機械の進歩とともに栽培方法も変わってきました。結局、稚苗・ポット苗が良いんですよ。みんなこれに落ち着くんだと思いますね」。長年農業に携わってきた帆北さんは農業機械とそれにともなう栽培方式の進歩に目を見張った。

管理が難しいと言われる密苗の育苗。地域特有の寒い気候が管理の追い風になった

今回の密苗試験では何か問題はなかったのだろうか?「播種量は乾籾で200g。慣行栽培と比べて種籾が多いために酸素不足にならないか気がかりでした。育苗ではなるべく育苗箱の中が蒸れないようにしたいのですが、寒い気候にはちょうど良かったのかもしれません。結局、育苗の管理は慣行栽培と変える必要がありませんでした。期間は30日くらいでしょうか。農地の規模的に途中で肥料を足した方が良かったのかもと思いましたが、例年以上に育苗はうまくいきましたね。初めての密苗に最初は心配でしたが、特に気を使った点はありませんでした」。拍子抜けするほどスムーズに進んだ育苗に驚きの表情を隠せない帆北さんだった。

30~40%の省力化・コスト削減を達成!密苗に秘められた高いポテンシャルを実感

現在の栽培についてうかがってみると「株数60株/m2、使用育苗箱数は22~23枚/10aです。今回の密苗では使用育苗箱数は14~15枚/10aになったので、30~40%の省力化・コスト削減になったと思います。また苗つぎの回数はかなり少なくなりましたし、苗運搬の負担も少なくなりました。50haくらい植える農家だともっと明確な省力化が実感できると思いますが、うちの規模でも密苗の実力を体感することができました」。

実際に移植してみた感想については「1株当たりの土が少なくなるので、苗が弱々しい印象がありますね。特に水が多い時に植えると浮いてしまいそうですが、深植えすると大丈夫です。除草剤が効きすぎることも避けられるので深植えが好都合なんですよ。例え苗が水に埋まっていても2~3日したら出てきますよ。見た目以上に強い苗に育っているなという感じがしました」。
密苗栽培をされる方がおっしゃっている「植付けの頃に苗が小さく、数日したら慣行と変わらない大きさになる」ということを帆北さんも体感されたようだ。

ジャンボタニシの食害に負けない強靭な苗に成長。収量も食味も非常に満足できる豊作の年に

帆北さんの農地でもジャンボタニシが多く発生するそうだ。慣行栽培と密苗で対策の違いはあったのだろうか?「密苗だと苗が細いのでタニシ対策が課題だとよく言われますが、今回は問題なかったですね。前述した通り、強い苗が育ったのも良かったですが、除草と同時処理できる『ショウリョクS粒剤』を使っていますから対策はバッチリです。田植機で散布できるので楽ですよ。この辺はジャンボタニシが多いのですが、1週間くらいジャンボタニシが動かない効果があるんです」。九州に多いジャンボタニシ対策も万全だ。

最後に収穫を終えた感想をうかがってみた。「くず米はほとんどなかったので品質的に満足しています。収量は玄米で30kg袋が18袋で540kgです。今年はどこでも120%の収量でキレイでもあったので恵まれた1年だったと思います。来年も今年のような豊作を密苗で達成したいですね」。収量も上がり、省力化も実現した密苗に対する期待は大きい。

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密苗

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4~8条まで、密苗にベストマッチな田植機

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