農事組合法人 サンファーム小友
代表理事組合長
石川 滿雄様
- 地域 : 岩手県陸前高田市
- 作物・作業 : 水稲(90ha)
- 密苗実証面積 : 54a
- その他 : 慣行栽培
農事組合法人 サンファーム小友
代表理事組合長
サンファーム小友は、「たかたのゆめ」や「ひとめぼれ」、飼料米などの水稲を栽培する農事組合法人だ。2011年に発生した東日本大震災で被災した陸前高田市で、2014年に301戸が参加して集落営農型の法人を設立したのが始まりだという。農地復旧に取り組んで今年で3年目だが、地力が落ち込んだために収量の伸びは芳しくない。そんなサンファーム小友では、慣行栽培と同じ収量が期待でき、使用育苗箱数が減らせるなど省力化に貢献する密苗に注目しているという。
代表理事組合長の石川さんに密苗に取り組まれた様子についてうかがってみた。「密苗の使用育苗箱数は一反当たり9枚ほどでした。慣行栽培だと60株/m2で18枚なので、およそ半分くらいに減りました。根張りは問題ありませんでした。分げつの時期に苗の色がちょっと悪かったくらいですね」とまずまずの手応えだったようだ。
移植についてはどうだったのだろうか?
「移植は種を播いてから2~3週間くらい、2葉期で行いました。苗つぎ・苗運搬も少なくて非常に省力化になりましたが、収量が確保できなかったのが課題ですね。地力が低下している影響だと思うので来年に向けて準備を進めたいです」。
移植を行った時のほ場の様子についてうかがうと「今年は全体的に難防除雑草のコウキヤガラが発生しました。収量減になった原因を探るには、詳細な土壌診断が必要だと思っています。農業機械だけでなくこういったソフト面のサポートもヤンマーさんにお願いできるので非常に助かっています」。
他にも「来年に向けては密苗用の実演機をレンタルしていただいて、同時に追跡調査をやってもらえる体制を取ってもらえれば嬉しいです。6月末頃には追肥を行うので、この時期までには検証をお願いしたいと思っています。肥料と土壌の問題を究明して、被災前の収量確保をめざしたいですね」と、密苗だけではなく土づくりソリューションなどのヤンマーのサービス全般に期待を寄せられる石川さんだった。
栽培のポイントやよくあるご質問など、初めて導入する方にもこれまで経験のある方にも役立つ情報をご紹介
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